八尾市にて外壁塗装と屋根塗装〈築40年戸建ての初メンテナンス〉
2021年10月20日
Before
After
ご依頼のきっかけとご提案
八尾市にて塗装工事のお問い合わせを頂きました。ご依頼頂いたのは築40年のご住宅からです。40年間一度もメンテナンスを行っておらず、劣化が見受けられた際にはその都度ご自身で補修などを行われてきておりました。ちゃんとした業者にメンテナンスをお願いしなければと思いながらも何年も経過してしまったとのでしたが、この度、メンテナンスを思い立って屋根・外壁・ベランダ防水の全てをまとめておこないたいとご相談頂きました。
現地調査をさせて頂いたところ、築年数の関係もありかなりの経年劣化が見受けられました。
外壁は汚れが蓄積されて黒ずみが目立ち、脆弱な状態です。付帯部はサビや褪色が見受けられます。
屋根も同じく汚れが蓄積されており、ベランダもひび割れが発生するほど防水性が低下していました。
お客様より、なるべくメンテナンス頻度を少なくしたいとのご要望を頂きましたので、塗料の選考には「フッ素塗料」を選考させて頂きました。
汚れ落ちの良さや親水性の高さ、耐熱性の高さなどクオリティの高さがフッ素塗料の特徴です。その分価格は高めの設定となっていますが、耐用年数の長さを考えると費用対効果は抜群だといえます。
塗り替えの頻度を少なくしたい方や、一度の出費が大きくてもランニングコストを抑えたいという方におすすめさせて頂いています。
今回は屋根の上塗りに「スーパーフッ素ルーフ」外壁に「フッ素REVO1000(-IR)」を選考し、施工させて頂く運びとなりました。
施工前の様子
40年間、メンテナンスを何もおこなっていないということで、ご覧の通り外壁の黒ずみや汚れも目立ち、表面がボロボロに削れてしまっています。
このような状態の外壁は防水機能が著しく低下しているため、放っておくとお家の構造物、室内にまで雨水が染み込んでしまうという事態になりかねません。
高圧洗浄
屋根・外壁塗装工事では、塗装前の下準備としてこの高圧洗浄は非常に重要な作業です。
仮に高圧洗浄をしっかり行わずそのまま塗料を塗ってしまえば、壁面と新しい塗膜の間に汚れ・ゴミ・カビ・コケなどがそのまま残ってしまいます。
そうなると塗料と壁面の密着度が弱くなってしまい、その箇所から塗膜の浮きや剥がれが発生するリスクが高まります。
汚れの上から塗料を塗っても仕上がりに大差は生まれないかもしれませんが、塗膜の耐久性に大きく影響を及ぼすのです。
▷塗装前に知っておきたい 外壁塗装で必要な「高圧洗浄」とは?
続いて、鉄部や付帯部各所にケレンをしていきます。
ケレン作業
ケレンは仕上がりの美しさと美観の持ち、そして耐用年数に左右する工程です。
塗装面の汚れや錆をヤスリで落として平滑で清潔にし、塗料の密着性を上げます。
とても手間がかかる大変な作業ですが、ケレンを行うことで仕上がりの美しさが格段に上がり、耐用年数を持続させることもできます。
そのため、各所隅々まで丁寧に磨いていきます。
付帯部塗装〜サビ止め塗装〜
鉄部に錆止めを塗ります。
錆止め塗料には防錆効果のある顔料が使われており、金属の腐食を防ぐ効果があります。錆止め塗料を塗る際のポイントは、錆が出てしまった後ではなく錆になる前に塗っておくこと。もちろん錆が出来てしまった後でも、先程のケレンをしっかりと行えば塗ることは可能です。
サビ止め塗料には「関西ペイントのスーパーザウルス」を使用しています。
続いて、増築部のスレート屋根の下塗りとタスペーサーの施工です。
屋根塗装〜下塗り〜
下塗りには、この後の仕上げ塗料の密着度を上げるプライマーを使います。
屋根材の劣化が酷く、塗料の吸い込みが激しいため2回に分けて下塗りを行いました。
下塗り塗料には「関西ペイントの屋根強化プライマー」を使用しています。
タスペーサー
タスペーサーとは、写真にある黒い部材のことで、屋根塗装の際に屋根材の隙間を塗料がふさがないようにするための道具です。「縁切り」と呼ばれる塗装の工程で必要となる道具です。
縁切りは、屋根塗装の際に屋根材の隙間を作る工程のこと。一部の屋根材の内部は雨が入り込む性質があるため、水の出口がないと裏側に水がたまって結露が発生し、屋根裏を腐食させてしまうのです。最悪の場合は雨漏りの恐れも。それを防ぐため、屋根材の内部にある水を外に逃がす隙間が必要というわけです。
しかし、屋根塗装をすると水の逃げ道である隙間が塗料でふさがれてしまいます。そのため、屋根材の裏側に水がたまらないよう隙間を作る道具の1つがタスペーサーなのです。タスペーサーは、屋根材のコロニアル、カラーベストが使われている「スレート屋根」のみに使用できます。
▷屋根塗装に必要な「縁切り」「タスペーサー」とは?役割と重要性について解説
屋根塗装〜中塗り〜
続けて屋根塗装の中塗りを行います。
上塗り塗料には、耐候性に優れたフッ素塗料「スーパーフッ素ルーフ」を使用しています。
フッ素塗料とシリコン塗料の大きな違いは耐久性の違いです。
シリコン塗料が約8〜12年程度の耐久性なのに対して、フッ素塗料の耐久性は約15〜20年です。
塗料の素材により耐久年数や性能が分かれるため、それぞれの特徴に合わせた選考が大事になります。
▷シリコン塗料ってどんな塗料?特徴やメリットやデメリットについて解説!
▷ラジカル制御型塗料ってどんな塗料?特徴やメリットやデメリットについて解説!
屋根塗装〜上塗り〜
中塗りが乾きましたら、続いて仕上げの上塗りをしていきます。上塗りには家の外観を決定づけ、また中塗りで生じた色ムラや気泡を覆い隠し、雨風や汚れから外壁を守るといった役割があります。
これにて屋根塗装は完了です。
軒天塗装
続いて軒天にも塗装をしていきます。軒天には、木部専用の防腐剤塗料を塗っていきます。
軒天は、経年劣化により木材が剥がれてしまっている場合には取り替えが必要ですが、まだそのような状態になっていない場合は塗装によって劣化を防ぐことができます。
次に、ひび割れのある箇所を補修し整えます。
外壁塗装〜下地補修・下塗り〜
続いて外壁塗装に入ります。
この部分はシリコンで、シリコンは塗料との密着性が悪いためまず専用のプライマーを塗ります。
続いて、下塗りとして外壁全体にシーラーを塗っていきます。
下塗りは外壁塗装の基本となる重要な工程で、中塗り・上塗りとまったく機能も成分も違う塗料を使用します。
下塗りには、外壁材と塗料との接着力を高める、外壁材への塗料染み込みを防ぐといった役割があります。
下塗りはサイディングボード、コンクリート、モルタルなどの外壁材と中塗り・上塗り塗料との接着力を強め、耐久性に優れた外壁塗膜を作り出すのが目的です。下塗りで使用する塗料は「下地強化剤」とも言われ、下塗りを行わなければ外壁材にこの後行う中塗り・上塗りの塗料が定着しないのです。
また、下塗りをしないで中塗り・上塗りをすると、外壁材を直接塗装することになります。すると、塗料の気泡、その他の要因により外壁材を逆に傷める可能性があります。また、表面をきれいに塗装しても、塗料が外壁材に染み込むため、時間が経過すると塗りムラが発生し、美観に優れた外壁塗装にはなりません。
シーラーは「アステックペイントのエクセルエポシーラー」を使用致しました。
続いて、微弾性塗料を塗ります。この塗料は、他の塗料よりも高い伸縮性(弾力性)を持ち、下地のひび割れに対応することができます。伸縮性によって下地にヒビ割れが生じても、ヒビに追随して表面化することを防ぐことができるのです。そのため、ひび割れ部分からの雨水の侵入を防ぐことができます。
2度目の下塗りには「アステックペイントのホワイトフィラーAⅡ」を使用しています。
外壁塗装〜中塗り・上塗り〜
外壁の中塗りを行います。外壁の上塗り塗料には「アステックペイントのフッ素REVO1000(-IR)」を選考致しました。
優れた高耐候性、低汚染性、遮熱性など、あらゆる機能を高いレベルで実現でき、通常のフッ素系塗料よりも長い16~20年の期待耐用年数を誇ります。
仕上げの上塗りを行っていきます。
上塗りは通常1回で終わりますが、今回は2回行いました。こちらの現場は40年無塗装のため劣化状況がひどく、通常より多くの工程を要しました。
これにて外壁塗装も完了です。
ベランダ防水
ベランダ・バルコニーの床面は基本的に、下地の上に「防水層」を作り、その表面に「トップコート」を塗ることで構成されています。
ベランダの塗装はなるべくこまめに塗り替えをすると、結果的に費用が安くなることが多いです。
何故ならトップコートよりも防水層、防水層よりも構造用合板の方の修繕費が高いからです。
より安い段階で修繕をして内部の損傷を防ぐことが、費用を抑えながらお住まいを守ることにつながります。
表面の色褪せ、塗膜や防水層のひび割れ・剥がれ・ふくれ、水のたまり、植物や藻の繁殖、雨漏りなどの症状がベランダに現れた際は、早めに防水塗装を行いましょう。
ベランダ防水には「スズカファイン株式会社のアクアボウスイ」を使用しています。
トップコートが不要の塗料なので工期が短縮でき、工事費用を抑えることが可能です。
ベランダ防水もこれにて完工です。
付帯部塗装〜上塗り〜
付帯部の上塗りを行います。今回、耐久年数を揃えるために付帯部にもフッ素塗料を使用致しました。
耐候性と防錆性に優れた「関西ペイントのセラMフッ素」です。
増築部分は既存の材質や色が違っており、お客様が気にされておりましたので全体と統一感あるように色を合わせました。
破風板塗装
破風板などは外向きに面しているため、雨風や紫外線の影響を受けやすく劣化しやすい場所ですので、防腐剤をしっかりと塗り重ねます。
木部には木材保護塗料の「ノンロット」を使用致しました。
同じ現場内でも、元々劣化がひどい箇所は条件が過酷な事が分かるので、同じように施工すればまた1番先に劣化してしまいます。そういった箇所を少し特別扱いする事で、過酷な条件の差を完全に埋める事は出来ませんが、少なからず劣化時期の差を縮められるのです。
天井塗装
最後に駐車場の天井の下塗り、上塗りも行い、これにて完工です。
完工
美観性が蘇り、耐久性と防水性が向上致しました。
フッ素塗料を使用したことで、高い耐候性を得られ、10年以上の耐久に期待できます。
しかし、注意していただきたいことは耐久年数はあくまで目安です。
建物を長持ちさせるために耐用年数の高い塗料や、防水性、防錆性など、優れた性能を持つ塗料を使用することは大切ですが、塗装を行う職人の腕や環境で大きく左右されます。
どれだけ良い塗料を使用したとしても、下地の状態が悪ければ機能は発揮されません。
建物を長持ちさせるためには、細かなメンテナンスがもっとも効率的であることを忘れないで下さい。
池本塗装では、外壁・屋根だけでなくベランダ防水まで全て自社にて施工させて頂いています。
塗料の選考から、ベストな施工内容をご提案させて頂きます。
八尾市にて塗装工事をご検討の際は、是非、池本塗装にお任せ下さい!
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現場住所 | 大阪府八尾市 |
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施工内容 | 外壁塗装・屋根塗装・付帯部塗装・ベランダ防水 |
施工箇所詳細 | 外壁・屋根・雨戸・雨樋・ベランダ・破風板・手摺 |
施工期間 | 約1ヶ月 |
外壁使用塗料・塗料色(下塗り) | 下塗り①「エクセルエポシーラー」 下塗り②「ホワイトフィラーAⅡ」 |
外壁使用塗料・塗料色(上塗り) | フッ素REVO1000(-IR) |
屋根使用塗料・塗料色(下塗り) | 屋根強化プライマー |
屋根使用塗料・塗料色(上塗り) | スーパーフッ素ルーフ |
工事金額 |