八尾市の塗装職人、池本塗装が教える知っておきたい屋根修理の豆知識

知っておきたい塗装の豆知識

外壁塗装の種類と耐用年数について|塗料ごとの特徴と選び方をプロが解説!

「最近、外壁の塗り替えを考えているんだけど、どんな塗料を選んだらいいのかな?」「塗装って、どのくらい持つものなのかな?」

こんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

実は外壁塗装に使える塗料には様々な種類があり、それぞれの性能や価格、そして「耐用年数」が異なります。「耐久性が高い」とうたわれている塗料でも、施工方法や建物の環境によっては期待したほど長持ちしないケースもあるのが現状です。

そこでこの記事では、私たち池本塗装が長年の施工経験から得た知見をもとに、主な塗料の特徴や耐用年数、選び方のポイントについて詳しくご説明いたします。これから塗装をご検討される方が、ご自身に最適な塗料を選べるよう、分かりやすく情報をまとめました。

外壁塗装に使われる主な塗料の種類

外壁塗料には大きく分けて以下の種類があります。それぞれ、成分や機能性によって仕上がり・耐久性・価格が異なります。

アクリル塗料:非常に安価ですが、耐久性が低く現在はほとんど使われません。DIY向き。

ウレタン塗料:しなやかさと密着性に優れ、付帯部など細かい部分の塗装に適しています。

シリコン塗料:現在の主流。価格と性能のバランスが良く、戸建住宅でも多く使われています。

ラジカル制御型塗料:近年人気の塗料で、紫外線による劣化を抑え、シリコン以上の耐久性があります。

フッ素塗料:高耐候性。価格は高いものの、美観と長寿命を求める方におすすめ。

無機塗料:塗料の中で最も高耐久。30年近く持つ製品もあり、メンテナンス回数を減らしたい方向け。

遮熱・断熱塗料:塗膜によって日射を反射・遮断し、室温の上昇を抑える機能性塗料。

これらの塗料は建物の立地や築年数、外壁材の種類によって向き不向きがあるため、「誰にでもこの塗料がおすすめ」という正解はありません

塗料別の耐用年数と特徴まとめ

下記は、各塗料の目安です。施工後の環境やメンテナンス状況で多少前後します。

塗料の種類 耐用年数の目安 特徴 向いている住宅・目的
アクリル塗料 5〜7年 安価。耐久性は低く、現在は非推奨 一時的な補修向け
ウレタン塗料 7〜10年 柔軟性あり。やや汚れやすい 付帯部・賃貸物件など
シリコン塗料 10〜13年 バランスが良く、人気の標準塗料 一般住宅全般
ラジカル塗料 12〜15年 紫外線に強く、シリコンより長寿命 初めての塗装に最適
フッ素塗料 15〜20年 高耐久・高価格。色持ちも良好 長期的に費用を抑えたい方
無機塗料 20〜25年 最長クラスの耐候性 メンテナンス不要に近づけたい
遮熱・断熱塗料 製品による 室内温度を下げ、省エネ効果あり 日当たりの強い住宅

塗料ごとのメリット・デメリット比較

外壁塗装に使われる塗料には、それぞれ特徴と適した用途があります。「とにかく長持ちする塗料が良い」「費用を抑えたい」「遮熱機能が欲しい」など、お客様ごとに重視するポイントは異なります。だからこそ、単に「耐用年数」だけで判断するのではなく、仕上がり・メンテナンス性・コストバランスなども考慮して選ぶことが大切です。

以下に主要塗料のメリット・デメリットを詳しくご紹介します。

アクリル塗料

【メリット】とにかく安価で、初期費用を最小限に抑えられる。乾燥も早く、施工しやすい。

【デメリット】耐用年数は5~7年と非常に短く、紫外線や雨風で劣化しやすい。現在では主に仮設建物やDIY向けとして使用される。

→ 池本塗装では基本的におすすめしておらず、長期的に見て割高になるケースが多いため使用していません。

ウレタン塗料

【メリット】柔軟性があり、凹凸のある外壁や付帯部など、複雑な形状にもなじみやすい。価格も比較的リーズナブル。

【デメリット】汚れが付きやすく、耐候性もシリコン以下。定期的な塗り替えが前提となる。

→ コスト重視の方や短期的な補修には向いていますが、外壁全面に使用する際は慎重な判断が必要です。

シリコン塗料

【メリット】10〜13年の耐久性をもち、コストと性能のバランスが非常に良い。防汚性や防カビ性にも優れており、現在の戸建住宅で最も多く採用されている標準塗料。

【デメリット】高耐久グレードと比べると、紫外線や雨風に対する耐性はやや劣る。

→ 「失敗しにくい塗料」をお探しの方には最適です。池本塗装でも使用頻度が高く、多くの実績があります。

ラジカル制御型塗料

【メリット】シリコン塗料よりも耐久性が高く、12〜15年持つ製品が多い。紫外線による劣化(チョーキング)を抑える技術があり、色あせにくく、美観を長持ちさせたい方におすすめ。

【デメリット】製品の質にバラつきがあり、信頼できるメーカー製品を選ぶ必要がある。やや光沢感が強い傾向も。

→ 最近ではコストと性能のバランスからシリコンに代わるスタンダードとして注目されています。池本塗装では特におすすめの塗料として位置づけています。

フッ素塗料

【メリット】15〜20年の高い耐用年数を持ち、紫外線・酸性雨・塩害にも強い。色あせや汚れに強く、美観を長期間維持できる。高層ビルや大規模建築にも採用されるほどの性能。

【デメリット】価格が高めで、初期費用の負担が大きい。仕上がりにやや硬質な印象が出ることも。

→ 「多少費用がかかっても、塗り替え回数を減らしたい」という方に最適です。

無機塗料

【メリット】20~25年以上の耐久性がある製品もあり、現在市販されている塗料の中でもトップクラスの耐候性を誇る。汚れがつきにくく、燃えにくいといった特性も。

【デメリット】高価格帯に位置し、施工の難易度もやや高め。柔軟性が低いため、外壁材の動きに追従しにくいことがある。

→ 「最後の塗装にしたい」「将来のメンテナンス費用を抑えたい」といった長期視点の方には有力な選択肢です。

遮熱・断熱塗料

【メリット】夏の室温上昇を抑え、冷房負荷を軽減。省エネ効果やヒートアイランド対策にも有効。日差しの強い大阪府では特にメリットが大きい。

【デメリット】耐久性そのものは塗料のベースに依存するため、遮熱性能+耐候性を両立するには製品選びが重要。

→ 夏場の暑さが厳しい南向きの住宅などにおすすめです。池本塗装ではシリコンやラジカル系と遮熱機能を組み合わせたプラン提案も行っています。

耐用年数を長く保つために知っておきたいこと

どれだけ高品質な塗料を使用しても、その効果を最大限に発揮できるかどうかは「施工の質」に大きく左右されます。塗装は単なる「色を塗る作業」ではなく、建物を風雨や紫外線から守るための“保護膜”をつくる工程です。適切な施工がなされていなければ、せっかくの高耐久塗料も数年で劣化が始まり、本来の耐用年数を大きく下回ってしまうこともあります。

下地処理の丁寧さが塗料の密着性を決める

塗装の耐久性を保つうえで、最初の関門となるのが下地処理です。汚れや旧塗膜がしっかり除去されていない状態で塗装をしてしまうと、新たな塗料が外壁に密着せず、剥がれや浮きの原因になります。

池本塗装では、以下のような下地処理を徹底しています。

・高圧洗浄による汚れ・コケの除去
・クラック(ひび割れ)の補修
・浮いた旧塗膜の除去
・必要に応じて下塗り材を使い分ける工夫

これらを怠る業者も少なくない中で、見えない工程こそが長持ちする塗装のカギであると私たちは考えています。

シーリング(コーキング)処理の品質も重要

窯業系サイディングなどの外壁材では、目地部分のシーリングが建物の防水性能を大きく左右します。古くなったシーリングが硬化・ひび割れしているのに放置したまま塗装してしまうと、塗膜の下から水が浸入し、内部から劣化が進行する危険性も。

池本塗装では、以下のような方法で確実なシーリング施工を行っています。

・古いシーリングをすべて撤去して打ち直す「打ち替え」
・耐候性の高い変成シリコンやポリウレタン系シーリング材を選定
・塗装前のプライマー塗布による密着強化

「塗る」前の工程こそが、塗装寿命に最も影響を与える重要ポイントであることを、お客様にもぜひ知っていただきたいと考えています。

外壁材と塗料の相性を見極める

モルタル・ALC・金属サイディング・窯業系サイディングなど、外壁材の種類によって塗料の向き・不向きがあります。相性を無視して塗装すると、塗膜が早期に剥離したり、水分を閉じ込めて内部劣化が起こったりするリスクがあります。

たとえば、通気性が必要な外壁に高密着な塗料を塗ると、壁の内部に湿気がたまり、塗膜の膨れや浮きが生じるケースも。池本塗装では、建物の状態や過去の塗装歴、劣化の進行具合を正確に見極め、最適な塗料と施工仕様を選定しています。

天候管理と乾燥時間の確保

施工時の気温・湿度・風の強さなど、天候条件によって塗料の乾燥・硬化速度は大きく変わります。たとえば湿度が高すぎると塗料内部に水分が残ってしまい、後から膨れや剥がれが発生することも。逆に気温が高すぎると表面だけが先に乾いてしまい、中の硬化が追いつかないといったトラブルも起こります。

池本塗装では、

・前日・当日の天候予測をもとに施工計画を調整
・塗布間隔を守り、強制的に作業を急がない
・気温や湿度に合わせて塗料の希釈率や施工時間を調整

など、気象条件に応じた柔軟な現場対応を徹底しています。

施工後もメンテナンスが寿命を延ばす

塗装工事が終わっても、5年・10年と年数が経つうちに、風雨や紫外線の影響は確実に積み重なっていきます。そのため、定期的な目視点検や小規模な補修を行うことで、より長く建物を守ることが可能になります。

池本塗装では、ご希望に応じて定期点検やアフターサービスのご案内も行っており、施工後の「お付き合い」も大切にしています。

目的別・塗料のおすすめパターン

外壁塗装で「どの塗料を選べば正解なのか?」というご相談は、池本塗装でも非常に多くいただく内容です。そこで、代表的な目的別におすすめの塗料パターンをわかりやすく整理してみました。

コストパフォーマンスを重視したい方へ

初期費用をできるだけ抑えつつ、一定の耐久性も確保したい場合は、「シリコン塗料」または「ラジカル制御型塗料」がおすすめです。

シリコン塗料は、価格帯が手頃で、耐久年数も10〜13年と平均的。初めての塗装でも導入しやすい万能選手です。

一方、ラジカル塗料は比較的新しい技術で、紫外線劣化に強く、耐久性は12〜15年ほどとシリコン以上。それでいて価格は大きく変わらないため、コスパ重視なら候補に入れる価値は十分あります。

「まだ10年住むかわからない」「将来的にリフォーム予定がある」など、費用対効果を考慮したい方には最適な選択です。

とにかく“長持ち”を最優先に考えたい方へ

頻繁に塗り替えたくない、長期的に考えてメンテナンスの手間を減らしたいという方には、「フッ素塗料」や「無機塗料」が最適です。

フッ素塗料は耐候性・防汚性・美観の持続力が非常に高く、15〜20年超の耐用年数が期待できます。

無機塗料はさらにその上を行く20〜25年以上の耐久性を持つ製品もあり、「最後の塗装にしたい」という高齢者世帯の方にも好まれています。

初期コストはやや高めですが、長い目で見れば塗り替え回数が減り、トータルでは経済的というメリットがあります。

いつまでも美しい外観を保ちたい方へ

「外壁の色あせや汚れが目立つのはイヤ」という方には、艶ありタイプで防汚性の高い塗料が向いています。

特におすすめは、フッ素塗料、無機塗料です。

これらは紫外線によるチョーキング(白亜化)が起こりにくく、雨垂れや排気ガスの汚れも付きにくい特性があります。艶のあるタイプを選ぶことで、光沢感が長期間持続し、新築のような美観をキープしやすくなります

商業施設やアパートオーナー様、近隣との調和を重視する方に好まれる選択肢です。

メンテナンス頻度を極力減らしたい方へ

将来にわたって「なるべく手をかけたくない」という方には、

耐久性トップクラスの「無機塗料」+高耐候型シーリング材の組み合わせがベストです。

無機塗料は最も劣化しにくい塗料のひとつ。さらに、20年相当の耐候性を持つ変成シリコン系などの高耐久コーキングを併用することで、外壁全体のメンテナンス周期を大幅に延ばすことが可能です。

「10年ごとの足場代をかけたくない」「将来的な出費を最小限にしたい」方にぴったりです。

初めての塗装で迷っている方へ

「どれを選べばよいかわからない」「費用も気になるし、持ちも大切」という方には、バランスに優れた「ラジカル制御型塗料」が最も安心です。

コストはシリコン並みでも、紫外線耐性が高く、チョーキングも起きにくいです。また、現在の主流塗料として、初回塗装や戸建て住宅での採用実績も非常に多いです。

池本塗装でも特に人気の高い選択肢で、「まずはこれから試してみたい」という方におすすめしています。

まとめ

外壁塗装は一回やって終わりではありません。お家を守る大切な投資として、10年、20年と長くお付き合いしていくものなのです。

塗料選びにお悩みの方、耐用年数や性能について気になる点がございましたら、池本塗装にご相談ください。ご相談から見積もり・ご提案まで、すべて無料で承っております。押しつけがましい営業は一切いたしません

大阪府内で、安心してお任せいただける塗装業者をお探しでしたら、まずはお気軽にお問い合わせください。

この記事は私が監修しました

池本塗装代表:池本 竜也

池本塗装代表:池本 竜也

塗装職人歴15年、1級塗装技能士・2級施工管理技士取得。一級技能検定にて優秀賞受賞、塗装技能大会にて大阪府知事賞、大阪代表の塗装職人として全国大会出場など。安心した塗装をご提供できるように日々技術を磨いています。

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