大阪府八尾市にて雨漏りによる外壁塗装・屋根塗装・屋上防水工事
2021年6月6日
Before


After


ご依頼のきっかけ・ご提案内容
八尾市にお住まいのお客様より、「数年前から雨染みがあったが、ついに内壁が剥がれてきた」とのご相談をいただきました。築35年のご住宅で、これまで屋根や防水のメンテナンスを一度もされたことがなかったそうです。
現地調査を行ったところ、屋上や屋根の防水層はすでに機能を失っており、苔やカビの繁殖、汚れの堆積が全体に見受けられました。特に雨漏りの原因として疑われたのは、屋上床スラブの端部。本来隠れていなければならない下地がむき出しとなっており、構造上の不備が確認されました。
散水調査の結果、通常の雨では室内への漏水が見られないものの、風雨が強く吹き込む条件が重なると雨漏りが発生することが判明。施工不良が原因の可能性も高く、お客様に状況をご説明したうえで、屋上端部への板金カバー処理と、屋根・外壁・屋上にかけての防水性を回復するための塗装工事をご提案いたしました。
施工前の様子

屋上

屋根

内壁
屋上、屋根の防水層は完全に失われています。
また、室内には雨漏りが発生し、壁紙が剥がれて下地の木まで腐食しているのが確認できます。
今回の原因は屋上防水の端部にありました。屋上床スラブの端部が剥き出しの状態です。
散水点検から完工までの流れをご紹介させて頂きます。
屋上床スラブの様子
ちなみに床スラブとは、建築において床構造をつくり、面に垂直な荷重を支える板のことを指します。
例えば3階建てであれば3階と2階の間の床部分、2階と1階の間の床部分が床スラブとなる訳です。
近隣挨拶周りの後、足場組立作業を行い、いよいよ着工です。
足場から見るとよく分かりますが、奥に水切りのような金物付いています。
しかし、これに意味はありません。
本来ならここから流れる水は雨樋に入らなければいけないのです。
さらに詳しく調査のため、散水作業を行うとより細かい状況が見えてきます。
散水点検
水が床スラブの裏を走り、内側に落ちているのが分かると思います。
ここが原因で雨漏りが起こっていると推察できますが、この箇所に1時間散水しても室内に水は出てきませんでした。
お客様も雨が降ると必ず起こるものではないと仰っていましたので、何らかの条件が重ならないと出てこないと推測することができます。
散水後のスラブを見て頂くと現状、濡れているところよりさらに奥にサビが確認できます。
サビの最終到達点の真下くらいが室内壁の下地です。
そこで一定程度以上の風のある日の雨を再現するため、剥き出し部分に対して45度くらい角度をつけて散水を行うと、すぐに部屋の中に水が確認できました。
どうやら原因箇所は当たっており、風によって角度がついた雨が降った時のみ内部まで水が侵入してくることが判明しました。
今年は梅雨入りが早いということですので、これ以上室内の被害を広げないために取り急ぎ端部に金物を取り付けていきます。
雨漏り修理・板金補修
ここからいよいよ本格的に塗装工事に移っていきます。
まずは高圧洗浄による各所洗浄作業です。
高圧洗浄・ケレン作業
タイル部分は酸性のタイル洗浄剤を使って丁寧に洗っていきます。
続いて、屋根の下塗りとなるプライマー塗装です。
屋根塗装
屋根表面の痛みがひどく、防水性も完全に損なわれているので塗料をどんどん吸い込んでしまいます。
そのため、プライマーは一層だけでなく二層入れ、しっかりと効かせていきます。下塗りには「関西ペイントの屋根強化プライマー」を使用しています。
続けて、屋根の中塗り、上塗りと作業を進めます。
上塗りに使用する塗料は「関西ペイントのスーパーシリコンルーフペイント」です。
プライマーを2度塗りしていますので、結果的に一層だけプライマーを入れるより仕上がりが良くなり、艶も均一に出ています。
こちらが屋根の仕上がりの様子です。
外壁塗装
次に外壁塗装です。
こちらも屋根と同様に、下塗り、中塗り、上塗りと作業を進めていきます。
外壁の下塗りには「アステックペイントの一液エクセルプライマーJY」を使用致しました。
こちらのご住宅の外壁は金属サイディングのため、一般的な窯業サイディングに使用する下塗り材ではなく、錆止め性能を持つプライマーにて下塗りを行います。
上塗りには優れた耐候性と遮熱性を兼ね備えた「アステックペイントのシリコンREVO1000IR」です。
同時に雨樋の塗装作業も行っています。
屋上防水塗装
今回の雨漏りの一番の原因となった屋上には防水塗装を行っていきます。
まずはプライマー塗装からです。防水塗料には「ウレタンプライマー」を使用しています。
続いて、防水材を二層入れていきます。
防水材には「アトミクス株式会社のアトレーヌ水性防水材」を使用しています。
防水材が完全に乾燥すれば、防水層の表面部分となるトップコートも二層入れます。
トップコートもアトミクス株式会社の塗料「アトレーヌ遮熱トップSG」を使用致しました。
これにて屋上の防水塗装も完了です。
今回は、原因となった屋上端部も巻き込んで防水処理を施しています。
最後に、タイル面も撥水塗装「アクアシール500s」を二層入れてすべての作業が完工となります。
すべての作業が完了してから再度散水調査を行い、雨漏りが起こらないかを確認しましたが、問題ありませんでした。
これにて雨漏り修理・塗装工事ともに完了となります。
完工
担当者のコメント
このたびは池本塗装にご依頼いただき、誠にありがとうございました。
雨漏り修理においてもっとも重要なのは、「原因を正確に突き止めること」です。今回のように、外からはわかりにくい場所に不具合があり、さらに気象条件が重なって初めて症状が現れるケースも少なくありません。
私たちは、表面的な応急処置ではなく、散水調査などの丁寧な工程を経て根本的な修理方法をご提案しています。今回は屋上端部に板金カバーを施すことで雨の侵入を防ぎ、併せて屋根・外壁・屋上に高耐候性・高防水性の塗装を行いました。
使用する塗料や防水材も、建物の状態に応じて最適な製品を選定しています。屋根には「関西ペイント」、外壁には「アステックペイント」、防水層には「アトミクス」の材料を使用し、防水性能と美観の両立を実現しています。
工事完了後には再度散水試験を実施し、雨漏りが完全に止まっていることを確認してからお引き渡しいたしました。
八尾市での雨漏り修理・防水工事は、経験豊富な池本塗装にぜひお任せください。安心して長く暮らしていただけるよう、私たちが誠心誠意対応いたします。
現場住所 | 大阪府八尾市 |
---|---|
施工内容 | 雨漏り修理・外壁塗装・付帯部塗装・屋上防水 |
施工箇所詳細 | 外壁・屋根・屋上・付帯部 |
施工期間 | 約2週間 |
外壁使用塗料・塗料色(下塗り) | 一液エクセルプライマーJY |
外壁使用塗料・塗料色(上塗り) | シリコンREVO1000IR |
屋根使用塗料・塗料色(下塗り) | 屋根強化プライマー |
屋根使用塗料・塗料色(上塗り) | スーパーシリコンルーフペイント |
工事金額 |