八尾市の塗装職人、池本塗装が教える知っておきたい屋根修理の豆知識

知っておきたい塗装の豆知識

塀や擁壁も塗装が可能?気になる塗装方法について

庭や駐車場などの建物の外構にある塀や、段差のある土地が崩れないように設置されている擁壁などはブロックやコンクリート製のものが多く存在します。
長年のうちに表面が黒ずんで塗膜が剥がれたり、ヒビが入るなどして劣化が気になる方も多いでしょう。

今回は塀や擁壁を塗装メンテナンスによって補修し、長持ちさせるコツについて解説します。
建物だけでなく、外構も綺麗に維持する事で資産価値が保たれますので、本記事を参考に維持管理にお役立てください。

塀や擁壁に使用されている材質

まずは、ご自宅の塀や擁壁に使用されている材質を確認しましょう。

コンクリートブロック

塀や擁壁に最も多く使用されているのはコンクリートブロックです。
タテヨコに積み上げた目地があるかどうかで、コンクリートブロックかどうかを判断できるでしょう。
コンクリートブロックの上に樹脂系の塗装やモルタルで仕上げている場合もあります。

コストが比較的安価で施工スピードも速いコンクリートブロックですが、水を吸収しやすく劣化が早いという難点もあります。
綺麗に長持ちさせるためには、洗浄や塗装などの定期的なメンテナンスを欠かすことができません。

現場打ちコンクリート

現地で鉄筋を組み、型枠を立ててコンクリートを流し込んで固めたものが現場打ちコンクリート製の塀や擁壁です。
コンクリートブロックと比べて吸水性が低い上に強度が高く、風化にも強く長持ちすることが特徴です。

表面に塗装をせず、型枠を外したままで完了とする「打ち放しコンクリート」と呼ばれるものになります。こちらはは擁壁や橋、トンネルなどの土木工事で多用されてきましたが、無駄を削ぎ落したシンプルモダンな外観がデザイナーに好まれ、住宅の塀としても使用されることが多くなっています。

塀や擁壁の劣化症状と塗装時期

塀や擁壁に次のような兆候があらわれたら、劣化が進行する可能性があります。
定期的に確認し、適切なメンテナンスを心がけましょう。

コケや藻の発生

塀や擁壁は常に雨風にさらされます。直射日光が当たらない日陰の面は、風通しが悪いとすぐにコケや藻が発生してしまうでしょう。
放置すると美観を損なうだけでなく、常に湿潤した状態になり表面の劣化が進行する恐れがあります。

コケや藻は、発生初期であればブラシで水洗いする事で簡単に落ちます。
高圧洗浄機の水圧で落とすと簡単ですが、あまり水圧を上げ過ぎると塀や擁壁の表面が傷んでしまいますので注意が必要です。

▷外壁に発生するカビや苔の原因と対策方法・外壁塗装の重要性を知ろう!

旧塗膜の劣化やふくれ

表面に塗装を施してある塀や擁壁の場合は、建物の外壁塗装と同様に定期的な塗り替えが必須です。
表面塗膜のふくれや剥離、チョーキングが発生したらメンテナンス時期でしょう。
専門工事業者に建物の外壁塗装と同時に塀や擁壁の塗装も依頼すれば、各種の経費が浮いてお得に塗装することも可能です。

▷外壁の「チョーキング現象」とは?原因と対処法を解説

ひび割れ

塀や擁壁にひび割れが発生したら要注意です。
経年劣化でセメントの強度が落ちていることもありますが、地震などの影響で発生することがあります。

微細なひび割れの場合は、白い水垂れの跡や固形物が発生して気付くケースが多いでしょう。
これはセメントの主成分であるカルシウムが溶出したもので、ひび割れを自己修復する働きもあるのですぐに手当てが必要という訳ではありません。
ただし、長年放置すると大きく美観を損ねるため、初期段階でひび割れを修復することをおすすめします。

ひび割れ箇所から赤い錆汁が垂れているケースは注意が必要です。内部の鉄筋が錆びている可能性が高く、進行すると内部で錆が膨張して爆裂破壊してしまうケースもあります。
この場合は早急なひび割れ補修と塗装による塗膜で保護することが必要になります。

【材質別】塀や擁壁を塗装する際のポイント

塀や擁壁の材質別に、塗装の際の注意点をまとめてみました。

コンクリートブロック

コンクリートブロックは吸水性の高い材料であるため、内部に含んだ水分をいかに逃がすかがポイントです。
外構の塀の場合は、道路面だけ塗装し裏側は塗装をせずに水分が抜けるようにするという選択肢もあります。
地面から吸い上げた水の逃げ道を確保するように中間で塗装目地を入れるなどの対策も有効です。

現場打ちコンクリート

コンクリート製の塀や擁壁の強度は内部の鉄筋で支えている部分が大きく、ひび割れが発生すると大幅に強度が落ちてしまいます。
特に打ちっぱなしのコンクリートは経年とともに撥水性が失われてしまいますので、撥水性のあるコーティング材などで表面を保護すると良いでしょう。

モルタルや樹脂系の塗装

塀や擁壁にすでにモルタルや樹脂系の塗装で化粧がしてある場合は、そのまま塗装を上塗りしてはいけません。
弱くなっている塗膜を高圧洗浄やワイヤーブラシなどでしっかりと除去し、凹凸を樹脂モルタルなどで平滑にしてから塗装をします。

塗装の際には弾性系の塗料を使用すると、微細なひび割れも吸収してくれますのでおすすめです。

塀や擁壁を塗装する際の注意点

塀や擁壁を塗装する際には、外壁塗装とは違う注意点があります。

塗料には透湿性が重要

塀や外壁は外構であるため、外壁と違って地面に接触しています。
そのため、常に湿潤な状態になりやすく、それに適した塗料と塗装方法を選択しなければ長持ちしません。

塗膜の浮きやふくれ、剥がれは、ブロックやコンクリートが含んだ水分が裏側か外に出ようとするときに発生します。
裏側の水分が直射日光などの熱により蒸発し、水蒸気となって表面塗膜を突き破ろうとするのです。

この理由により、塀や擁壁には厚い膜をつくる塗料は適していません。
そこで有効なのが、透湿性のある塗料を使用することです。

DIYは避ける

塀や擁壁のペンキ塗りは自分でもできると考え、ホームセンターなどでペンキを購入してDIYを検討されている方も多いと思います。
しかし、塀や擁壁の塗装には一定の知識と施工技術を要するためDIYはおすすめしません。

塗料の選択を誤り、透湿性のない塗料で塗装するとすぐに浮いてふくれ上がり、剥離してしまいます。また、表面を綺麗に洗浄し、塗装の下地をしっかりとつくる技術も専門家ならではのものです。適切な下地処理は、熟練の塗装職人でないとなかなか難しいでしょう。

DIYであれば数千円で済むと考えた工事が、失敗してやり直しになった上に塀や擁壁の寿命を縮めてしまっては意味がありません。
まずは専門工事業者に点検と修繕提案を受けるようにしましょう。

塀や擁壁の塗装施工手順

塀や擁壁の塗装施工手順を5つのステップに分けて解説します。

塀や擁壁の塗装施工手順①高圧洗浄

まず、高圧洗浄機を使って塀や擁壁に付着した汚れやコケ、藻やカビを徹底的に洗い流します。
高圧洗浄は塗料の密着性を高め、仕上がりの美しさを左右する重要な工程です。
洗浄後に十分に乾燥させてから次のステップに移ります。

塀や擁壁の塗装施工手順②下地補修(研磨・欠損埋め)

浮き上がった塗膜やひび割れを、樹脂モルタルなど専用の補修材を使って補修する工程です。
ひび割れの幅が大きい場合は、エポキシ樹脂を注入するなど、より強度を高める補修方法を選択する必要も出てきます。
補修後はカップサンダーなどで表面を研磨して平滑にします。

塀や擁壁の塗装施工手順③下塗り

下塗りは塗料の接着性を高め、塗膜の耐久性を向上させる重要な役割があります。
DIYでは省かれることの多い工程であり、プロの知識と技術の見せ所でもあります。
塀や擁壁の種類に合った専用のシーラーやプライマーを、ムラなく塗布して仕上げ塗りまでの一定の乾燥期間を置きます。

塀や擁壁の塗装施工手順④中塗り

中塗りには、仕上げの上塗りと同じ塗料を使用します。
この中塗りの工程を挟むことで、塗料の性能を最大限に発揮する塗り厚さを確保する意味合いがあります。
下塗りが完全に乾燥してから、ローラーや刷毛を使って丁寧に塗り広げます。

塀や擁壁の塗装施工手順⑤上塗り

中塗りが完了したら、いよいよ最後の仕上げ塗りです。
均一な仕上がりになるように、同じ日に一気に仕上げるのがポイントです。
塗りムラや液垂れがないように丁寧に塗っていきます。

まとめ

今回は塀や擁壁の材質別の特徴や、塗装によるメンテナンス方法を詳しく解説しました。
塀や擁壁の塗装は、その劣化の状況や材質によって適切な方法が異なります。
一見簡単なように見えても、長持ちする塗装をDIYで実現するのは難しい部位ですので、専門業者に依頼することをおすすめします。

大阪府八尾市の池本塗装は、塀や擁壁の塗装も年間で数多く請け負っています。
国家資格を持つ専門技術者による最適な提案と丁寧な施工で、仕上がりには絶対の自信があります。
もちろん、点検・見積は無料ですのでお気軽にご相談ください。

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この記事は私が監修しました

池本塗装代表:池本 竜也

池本塗装代表:池本 竜也

塗装職人歴15年、1級塗装技能士・2級施工管理技士取得。一級技能検定にて優秀賞受賞、塗装技能大会にて大阪府知事賞、大阪代表の塗装職人として全国大会出場など。安心した塗装をご提供できるように日々技術を磨いています。

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