八尾市の塗装職人、池本塗装が教える知っておきたい屋根修理の豆知識

知っておきたい塗装の豆知識

光触媒塗料を外壁塗装に使用するメリットについて徹底解説!

光触媒」という言葉をさまざまな分野で耳にする機会が増えています。

光触媒は汚れや細菌を無害化して浄化する技術で、外壁塗装の分野でもこれを応用した「光触媒塗料」が登場しています。外壁に光触媒塗料を施工すると汚れが付着しにくくなり、外観を長期間美しく維持できるというメリットがあります。

多くのメリットがある光触媒塗料ですが、比較的新しい技術であるため、興味があっても「費用が高額ではないか?」「耐久性に劣るのでは?」という疑問をお持ちの方も多いでしょう。

そこで、本記事では光触媒塗料を使うメリットとデメリットについて、分かりやすくまとめてみました。

ご一読いただき、外壁リフォームの選択肢としてぜひ光触媒塗料をご検討ください。

外壁塗装の光触媒塗料とは?

光触媒技術は、日本発祥の革新技術であり、光エネルギーを利用して有害物質を分解する環境浄化技術です。

ここでは光触媒の原理と、塗装への応用についてまとめてみます。

光触媒とは

光触媒とは、表面に付着した汚れや細菌を紫外線の力で分解する技術です。

光触媒の主成分である酸化チタンは紫外線があたると化学反応を起こして活性酸素を発生させ、表面に付着した有機有害物質を無害な水と二酸化炭素に変化させる作用があります。

さまざまな分野で使用されている光触媒技術

従来の光触媒は紫外線の照射のみで効果を発揮していましたが、技術開発により蛍光灯やLEDなどの室内灯でも効果を発揮するようになりました。

光触媒の効果を応用して、近年では感染症対策や汚れ防止、消臭など様々な用途に利用されています。

主な成分である酸化チタンは化粧品や食品にも使用されている安全な素材であり、光エネルギーを利用して有害物質を分解するため環境負荷の少ない技術です。

【光触媒技術が使用されているもの】

✅抗菌マスク: 光触媒による抗菌効果
✅トイレ: 臭いの元を分解する光触媒タイル
✅病院: 光触媒タイルによる感染症対策
✅高速道路: 照明カバーの光触媒効果による汚れ防止

光触媒技術は、今後さらに多くの分野での活用が期待されています。

環境問題の解決にも貢献できる技術として、今後ますます注目されていくでしょう。

この光触媒の効果を応用したものが光触媒塗料であり、近年人気が高まっています。

光触媒塗料を施工した外壁は、表面に付着した土砂や排気ガスなどの汚れを分解する機能を持ちます。

分解された汚れは雨水で洗い流され、長期間にわたって美観を維持できるでしょう。これを外壁の「セルフクリーニング効果」といい、光触媒塗料を施工する大きなメリットです。

光触媒塗料のメリット・デメリット

光触媒塗装を施工すると外壁が汚れにくくなり、塗装後の美しい状態を長期間維持できます。

ただし、施工に専門的な知識と技術が要求される取扱いが難しい材料でもあるため、導入を検討される際には専門工事業者によく確認するようにしましょう。

光触媒塗料のメリット

光触媒塗料のメリットをまとめてみます。

【光触媒塗料のメリット】

✅外壁が汚れにくい
✅付着した汚れを落としやすい
✅外壁の耐久性が高まる
✅空気を浄化する機能がある

光触媒塗料の親水性

先述のとおり、光触媒塗装は主成分の酸化チタンに紫外線があたることで表面の汚れを分解します。

それと同時に「親水性」が高まるのも光触媒塗料の特徴といえるでしょう。

親水性とは水が表面になじみやすくなる性質です。親水性の高い物質は表面に付いた水分が撥水して球状にならず広がっていきます。親水性の高い外壁は自然の雨風で汚れが落ちやすくなり、高圧洗浄などをしなくても外観が綺麗に保てる特徴があります。

そのため、光触媒塗料を使用した外壁は汚れの分解作用が働くだけでなく、親水性を活かしたセルフクリーニング効果で長期間美しい状態を維持できるのです。

光触媒塗料の耐久性

光触媒塗料の耐用年数は15〜20年とされています。一般的な塗料よりは高額になりますが、耐用年数が長いため一度施工すると再塗装までの期間が長くなり、長期で考えるとお得な場合があります。

参考に塗料の種類ごとの耐用年数を下記にまとめてみました。

塗料の種類  耐用年数
ウレタン塗料 5~10年
シリコン塗料 8~15年
ラジカル制御型塗料 10~15年
フッ素塗料 10~20年
光触媒塗料 10~15年

光触媒塗料は、住宅用の外壁塗料では最高ランクの耐久性を誇ります。

「耐久性+美観維持」という高い機能を合わせ持つ光触媒塗料をぜひご検討ください。

光触媒塗料は地球環境にも貢献

光触媒塗料は空気中の有害物質を分解して浄化します。

自動車の排気ガスなどに含まれる窒素化合物も分解し、無害化されます。消臭作用もあるため、住宅周辺の空気環境も改善する効果が得られます。

光触媒塗料を施工した住宅は環境にやさしく、存在そのものが地球環境に貢献しているともいえるでしょう。

光触媒塗料のデメリットと注意点

光触媒塗料には次のようなデメリットと注意点もあります。

【光触媒塗料のデメリット・注意点】

✅日当たりの悪い環境では効果を発揮しづらい
✅塗装色が限られている
✅通常の塗料よりひび割れしやすい
✅専門技術が必要であり高価

光触媒は日当たりの良い環境で効果を発揮

光触媒は日光に含まれる紫外線の作用で汚れを分解します。

そのため、日当たりの良くない北面の外壁や隣接する建物に近く日が当たらない部分では効果が薄れてしまいます。

しかし、親水性が高いため水洗いで汚れが簡単に落ちますので、そのような箇所では定期的に水洗いをするとよいでしょう。

ホワイト系の色に限定される

光触媒塗料の主成分である酸化チタンは白色の物質です。そのため、多くの光触媒塗料はホワイト系の色味になります。

黒やグレー、あるいは彩度の高いカラフルな色は一般的に選択できません。

どうしても色味を付けたい場合には、一般的な塗装の上から光触媒のクリアコーティングをする方法もありますので、専門工事業者に相談してみましょう。

ひび割れしやすく、施工に専門的な知識と技術が必要

光触媒塗料はウレタン系やシリコン系の塗料と比較して表面硬度が高く、柔軟性が劣ります。

また、他の塗料に比べるとサラサラしていて粘り気が少ないことから、施工に高い技術が必要とされます。

既定の施工手順や塗り厚さを守らないと、ひび割れしたり早期に剥離してしまう可能性が高いため、施工実績のある専門工事業者に依頼する必要があるでしょう。

光触媒塗料のコスト

外壁塗装に光触媒塗装を使用すると、一般的な塗料と比較して1.5~2倍程度のコストアップになります。

参考に、塗料の種類ごとの単価を比較してみました。

塗料の種類 平方メートル単価
外壁塗装 シリコン塗料 ¥1,800~¥2,300 / ㎡
外壁塗装 ラジカル制御型塗料  ¥2,100~¥2,600 / ㎡
外壁塗装 遮熱塗料 ¥2,500~¥3,000 / ㎡
外壁塗装 フッ素塗料 ¥3,000~¥3,500 / ㎡
外壁塗装 光触媒塗料 ¥3,000~¥3,500 / ㎡

30坪程度の戸建て住宅一軒をシリコン塗料で外壁塗装すると、約70万円〜90万円の費用になります。

光触媒塗料の場合は約100万円~140万円になり、フッ素塗料と同等程度のコスト感です。

また、光触媒塗料の効果を十分に引き出すためにはメーカー既定の施工要領と気象条件を守らなければならず、一般的な塗装工事に比べて工期が長くなる傾向があります。その点も費用が高くなってしまう一因です。

このようにコストが掛かる光触媒塗料ですが、一度施工すればメンテナンスサイクルが長くなってお手入れもラクになります。

自慢のわが家をいつまでも美しく保ち、常に新鮮な非日常感を与えてくれる光触媒塗料をぜひお試しください。

▷シリコン塗料ってどんな塗料?特徴やメリットやデメリットについて解説!

▷フッ素塗料ってどんな塗料?特徴やメリット・デメリットを解説

まとめ

本記事では外壁塗装に光触媒塗料を採用することのメリットと注意点について解説してきました。

光触媒塗料は耐久性が高いだけでなく、いつまでも変わらぬ美観を維持できる次世代型の高機能性塗料です。

一般的な塗装業者では取り扱いが難しい光触媒塗料ですが、池本塗装では国家資格を持つ熟練の職人が性能を十分に引き出す施工が可能です。

現地確認のうえお客様に最適な提案をさせていただきますので、池本塗装にお気軽にご相談ください。

この記事は私が監修しました

池本塗装代表:池本 竜也

池本塗装代表:池本 竜也

塗装職人歴15年、1級塗装技能士・2級施工管理技士取得。一級技能検定にて優秀賞受賞、塗装技能大会にて大阪府知事賞、大阪代表の塗装職人として全国大会出場など。安心した塗装をご提供できるように日々技術を磨いています。

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