ウッドデッキの塗装メンテナンスについて徹底解説!おすすめの塗料もご紹介します
ウッドデッキは、住宅の内外をつなぐ空間として生活をより豊かなものにしてくれます。子供の遊び場やバーベキュースペースになったり、DIYやガーデニング作業の場としても大活躍するでしょう。
多くのウッドデッキは天然の木材で作られているため、塗装などの定期的なお手入れが必須です。塗装メンテナンスをせずに長期間放置すると、腐食したりシロアリの食害を受けてしまい短い期間のうちに交換せざるを得なくなってしまうこともあります。
そこで、今回はウッドデッキの塗装メンテナンスのタイミングとおすすめの塗料について詳しく解説します。大切なウッドデッキを長持ちさせるコツについても解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
こんな症状が出たらウッドデッキ塗装のメンテナンス時期です!
ウッドデッキを長持ちさせるためには、劣化のサインを見逃さずに適切なタイミングで塗装メンテナンスをすることが大切です。
ここでは塗装が必要なタイミングと、塗装によって得られる効果について解説します。
ウッドデッキ塗装のタイミング
ウッドデッキの塗装は、できれば1年、長くても5年ごとに塗り替えることを推奨します。
外部に使用される木材は気温や湿度の気候条件によって乾燥収縮と膨張を繰り返します。この伸び縮みの動きによって、塗装が剥離しやすくなるのです。
さらに、ウッドデッキは外部にあるため雨風によって表面が洗い流されたり直射日光によって油分が揮発するなどを繰り返すことで、長期に渡って塗装の効果を維持することができません。
塗装の効果が失われると木材が水分を吸収してしまい、腐食するリスクが高くなります。腐食が進行してしまうと、塗装メンテナンスだけで木材の強度や美観を回復することは難しくなり、新品に交換せざるを得なくなってしまいます。
ウッドデッキ塗装の劣化症状
ウッドデッキの塗装が劣化すると次のような症状が現れます。
これらのサインが現れたらウッドデッキの塗装時期ですので、できるだけ早めに専門業者に点検をしてもらうことをおすすめします。
✅表面の風化
✅カビや藻の発生
✅木材の腐食
✅シロアリによる食害
①表面の風化
ウッドデッキは直射日光と風雨に繰り返しさらされ、徐々に表面の塗装色が剥がれ落ちてきます。色ムラが目立ち表面がささくれ立つようになったら塗装の時期でしょう。
ハードウッド系(イペ・ウリン・セランカンバツなど)のウッドデッキの場合は腐食しづらいため無塗装で提供されることもありますが、その場合は本来の色が失われて徐々にグレー色に変色します。表面が風化すると木のトゲが出てきますので、裸足や靴下で歩くと危険な状態になってしまいます。
②カビや藻の発生
緑や黒の斑点やシミのようなものが出てきたら塗り替えのタイミングです。これは木材を養分として成長するカビや藻類によるもので、発生すると美観を大きく損ねてしまいます。
③木材の腐食
塗装による撥水効果が失われて常に湿った状態が続くと、腐朽菌が発生して腐食する可能性が高くなります。特に針葉樹系(シダー・パイン・ヒノキなど)のウッドデッキは含水しやすく、見た目では分からなくても内部で腐食が進行している可能性があるため要注意です。
④シロアリによる食害
常に濡れた状態にある木材は、シロアリの餌食になりやすくなってしまいます。シロアリは柔らかい材木を好むため、比重の軽い針葉樹系(シダー・パイン・ヒノキなど)の木材を使用したウッドデッキには特に注意が必要です。
ウッドデッキ塗装メンテナンスの効果
ウッドデッキの塗装メンテナンスには次のような効果があります。
✅美観を保ち表面強度を高める
✅カビや腐朽菌から守る
✅シロアリの被害から守る
①美観を保ち表面強度を高める
直射日光や雨風の影響による伸び縮みで荒れたウッドデッキの表面を、塗装の膜で保護し風化の進行を予防できます。長年の使用により色がくすんだり汚れてしまった木材も、塗装によって着色することによって見た目の美観を回復できるという効果もあります。
また、木材はコンクリートや鉄などと違い柔らかい物質であるため、表面に傷が付きやすいという性質があります。木部塗装に含まれる樹脂成分には木材の表面を硬化させる働きがあるため、砂ぼこりなどの飛散物で木材表面が傷付くことを防ぐ効果もあります。
②カビや腐朽菌から守る
ウッドデッキ用の塗料の多くには、防腐剤や防カビ剤が添加されています。菌類などの繁殖を防ぎ木材の劣化を遅らせることで、外部に使用する木材を長持ちさせる効果が期待できます。
③シロアリの被害から守る
ウッドデッキ用塗料の中には、シロアリが忌避する成分が含まれているものもあります。防虫成分が有効に働いている限りは、シロアリが付きにくくなって食害から守る効果が得られます。
ウッドデッキのメンテナンスをせずに放置していると、住み着いたシロアリが住宅の大切な構造材である土台や柱にまで移動してしまい、重大な被害を及ぼす可能性があるため予防措置としても定期的な塗装が重要なのです。
ウッドデッキに適した塗料
ここでは、ウッドデッキに適した塗料の種類をご紹介します。
合成樹脂塗料
いわゆる「ペンキ」と呼ばれるものが合成樹脂塗料で、これは木材表面に色付の樹脂塗膜でコーティングをするものです。汎用性が高くどのような素材にも対応が可能なため、以前は合成樹脂塗料で着色して塗りつぶす方法が主流でした。
しかし、先述のとおり木材には収縮と膨張を繰り返す性質があるため、合成樹脂塗料は剥がれやすく毎年のように塗装を繰り返さなければならないという欠点があります。
また、合成樹脂塗料は防腐や防虫の成分を含まないため、塗料が剥がれると腐朽やシロアリの食害に遭うリスクも高くなります。
木材保護塗料
合成樹脂塗装には先述の問題点があるため、現在ではウッドデッキの塗装に「木材保護塗料」と呼ばれる木部塗装専用の塗料を使用するケースが主流となっています。
木材保護塗料とは、防腐や防カビ、シロアリの防虫などに効果がある特殊な成分を配合した木材専用の塗料です。
木材保護塗料は油性成分で木材内部に浸透させる「含浸系塗料」と、水性エマルジョンによる表面塗膜を形成する「造膜系塗料」に分かれます。
・含浸系塗料
含浸系塗料は、着色染料と木材保護成分を溶け込ませたオイルを木材の表面から内部に浸みこませる塗料です。表面に膜をつくらず木材の木目がそのまま現れるため、木材本来の風合いを活かした仕上がりとなります。
・造膜系塗料
造膜系塗料は、木材の表面に保護膜を形成する塗料です。松などの油分が強く含浸しにくい樹種にも対応できることが特徴です。風化や腐食が進行した木材に対しては含浸系塗料では対応が難しいため、造膜系塗料で表面をコーティングする方が無難でしょう。近年では「半造膜タイプ」という製品もあり、膜を作りながらも木材の木目を浮き立たせて意匠性を高めることができます。
〈木部塗装の施工事例〉
▷大阪府八尾市にて外壁塗装〈築40年の木造住宅・塗装メンテナンス〉
ウッドデッキ塗装は同じ塗料の塗り重ねが原則
ウッドデッキの塗装メンテナンスをする際には、もともと使用されている塗料と同じ成分の塗料を選定することが原則です。塗料は重ね塗りをすることによって強度が増し、効果が持続するからです。
水性塗料と油性塗料など、成分が違う塗料を重ね塗りすると効果が半減して剝がれやすくなってしまうため注意が必要です。
ウッドデッキの塗装工程とお得に施工する方法
ウッドデッキの標準的な塗装工程と、お得に施工する方法について説明します。
ウッドデッキの塗装工程
【ウッドデッキの塗装工程】
✅下地調整
✅1回目塗装
✅2回目塗装
下地調整
塗装を始める前に、まずはデッキブラシなどで水洗いをして表面の汚れを除去します。乾いたらサンダーなどの機械工具やサンドペーパー(紙やすり)を用いてササクレやケバ立ち、剥がれかかった塗装などを除去します。
腐食が進行した部材は、この段階で新品に交換しておくようにしましょう。
1回目塗装
1回目の塗装は、木部全体に塗料を行きわたらせることを意識して施工します。板と板の隙間などにも専用の刷毛を使用して塗布します。板の裏側も忘れずに全体を塗装します。
2回目塗装
2回目は仕上げ塗りとなりますので、色ムラが出ないように同じ気温・湿度の気象条件下で一気に仕上げるのがコツです。
含浸系塗料を使用する場合は塗り重ねるほど耐久性が増しますので、3回目・4回目と繰り返すと塗装がさらに長持ちします。
他の部位と同時に施工するとお得
専門工事業者にウッドデッキの塗装を依頼する場合は、ウッドデッキ単独で依頼するよりも複数の工事を同時に依頼する方が全体としてお得に塗装工事を依頼できます。足場の仮設や養生に掛かる費用が共通化できるからです。
塗装専門業者に見積を依頼する際には、外壁や屋根などメンテナンス時期を迎えた他の部位と同時に施工する場合の見積も参考に提示してもらうとよいでしょう。
木部の塗装に関しては、こちらの記事でも詳しく解説していますので参考にしてください。
▷外壁塗装で行う木部塗装とは?必要性と特徴について
まとめ
今回はウッドデッキの塗装メンテナンスについて説明しました。ウッドデッキはDIYでも塗装できますが、適切な下地処理を実施して塗装を長持ちさせるには、やはりプロの経験と技術が必要です。
大阪府八尾市の池本塗装では、ウッドデッキの塗装に関しても実績が豊富です。ウッドデッキに関して、お客様の日常のお手入れ方法についてもアドバイスをさせていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。