工場・倉庫における塗装メンテナンスの重要性について
工場・倉庫に限らず、建物は年月の経過とともに傷み、劣化していきます。劣化の原因は、雨や雪、風、太陽光に含まれる紫外線、自然災害など多岐にわたり、さまざまな要因が絡み合って建物全体を少しづつ蝕みます。とくに、屋根や外壁は、建物全体を守っている重要な箇所であり、つねに風雨や紫外線に晒されているため、最も塗装の劣化が進みやすい場所です。
この記事では、工場・倉庫における塗装メンテナンスの重要性や塗装の適切なタイミング、劣化状態から判断する塗装メンテナンスのサイン、塗装メンテナンスを行うメリットなどを詳しく解説します。工場・倉庫の塗装メンテナンスを長期間行っていない方や、塗装メンテナンスについて詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
工場・倉庫の塗装メンテナンスはなぜ重要なのか
日本は季節によって温度や湿度が変化しやすい環境であるため、屋根や外壁にかかる負荷も大きく、適切なメンテナンスを行わなければ、加速度的に劣化が早まってしまいます。屋根や外壁には塗装が施されているのが一般的ですが、建物の美観を向上させるだけでなく、雨や紫外線から素材を保護するためのものでもあります。屋根や外壁に施された塗装は、経年により徐々に劣化し剥がれ落ちてしまうため、素材を保護する機能は失われます。
そのため、定期的に塗装を塗り直しメンテナンスすることで、屋根や外壁を長持ちさせ、ひいては建物全体の劣化を防ぐことに繋がるのです。もし、屋根や外壁の定期的な塗装メンテナンスを怠り、劣化が進行しきってしまえば、屋根や外壁の改修・張り替えなど、大掛かりな工事が必要になる可能性もあります。屋根や外壁の劣化が進行しないように定期的な塗装メンテナンスを行うことが大切です。
工場・倉庫の塗装メンテナンスを行う適切なタイミング
工場・倉庫の塗装メンテナンスを行う適切なタイミングは次の通りです。
☑塗装の耐用年数を経過している場合
☑外観の傷みや汚れが目立ち始めた場合
☑遮熱性能・断熱性能を高めたい場合
塗装の耐用年数を経過している場合
屋根や外壁に塗られている塗料の耐用年数を経過しているようであれば、塗装メンテナンスを検討しても良いでしょう。塗料の耐用年数は種類によって異なり、短いもので10年ほど、長いもので20年以上持つものもありますが、屋根・外壁の素材や、周辺地域の環境によって大きく左右されます。例えば、雨や雪が多い地域や海岸線が近い地域では、塗装の劣化が進みやすくなるため、期待した耐用年数よりも短い期間で劣化が進行する傾向にあります。このような要因によって、塗装メンテナンスが必要になる周期は前後するため、定期的に屋根や外壁の点検・チェックを行い、実際の劣化状態と照らし合わせて、最適なメンテナンスのタイミングを判断する必要があります。
外観の傷みや汚れが目立ち始めた場合
建物外観の傷みや汚れが目立ち始めた場合も、塗装メンテナンスを行うタイミングと考えて良いでしょう。とくに、屋根は高所にあるため、外壁のように近づいて劣化状態を確認する機会があまりありません。遠目から見て傷みが分かる程であれば、想像以上に劣化が進行している可能性があります。また、黒い雨筋などの汚れが目立つような場合も、塗装が劣化しはじめていて、防水・撥水効果が弱まっていることが考えられます。外観の傷みや汚れが目立ち始めた場合には、専門業者に点検などのメンテナンスを依頼しましょう。
遮熱性能・断熱性能を高めたい場合
工場や倉庫の遮熱性能・断熱性能を高めたい場合にも、塗装メンテナンスを行うには良いタイミングです。工場・倉庫の屋根は、金属屋根であることが多いため、熱や冷気を通しやすい特徴があり、夏場に気温が上がりやすく、冬場には気温が下がりやすい特徴があります。中で働く従業員や機材・品物のために、冷房や暖房を使用して建物内の温度を調節するケースも多いでしょう。塗料には、遮熱性能や断熱性能を高められるものがあります。遮熱塗料には、太陽光に含まれる紫外線の反射率を高める機能があるため、室内の温度上昇を抑える働きがあり、断熱塗料には、熱や冷気の伝わりを抑える機能があるため、夏場に室内の温度が上がりにくく、冬場には室内の暖かい熱を逃がしにくい特徴があります。このような特徴を持つ遮熱塗料や断熱塗料を屋根や外壁に使用することで、室内の温度変化を抑えられるため、冷暖房の効率的な使用に繋がり、光熱費の削減や作業環境の改善が期待できます。ただし、工場や倉庫の広さ、天井の高さなどによっては、体感できるほどの効果を得られない場合もあるため注意が必要です。
工場・倉庫の劣化状態から判断する塗装メンテナンスのサイン
工場・倉庫の劣化状態から判断する塗装メンテナンスのサインは次の通りです。
☑チョーキングが起こっている
☑色褪せが起こっている
☑塗装の剥がれがある
☑錆が発生している
☑穴が空いている
チョーキングが起こっている
チョーキングは、屋根や外壁に触れた際にチョークの粉のようなものが付く現象です。塗装が劣化しはじめ、防水・撥水層が弱まって、着色層が露出している状態です。塗装メンテナンスの時期が近いサインでもあります。
色褪せが起こっている
色褪せはチョーキングと同じようなタイミングで現れます。塗装の着色層が紫外線や雨の影響で薄くなっている状態です。美観を損なうだけでなく、進行すると塗装膜が剥がれ落ちてしまいます。塗装メンテナンスを検討しましょう。
塗装の剥がれがある
屋根や外壁の塗装が剥がれ落ちている状態です。屋根材・外壁材の基材を守る塗装膜が無くなっている状態なので、いつ錆てもおかしくない状態です。早急に塗装メンテナンスを行うようにしましょう。
錆が発生している
塗装による保護膜が無くなり錆が発生している状態です。屋根や外壁全体に錆が広がる前に塗装が必要です。塗装の前には、錆や汚れを落とすケレン作業を行う必要があるため、工程が増える分作業時間も長くなります。
穴が空いている
錆が進行して基材を腐食させ、穴が空いてしまった状態です。主に屋根や外壁を接続しているボルト部などに起こることが多く、雨漏りの原因になります。穴が開いてしまうと、塗装では修復できないため、部分補修や屋根・外壁材の張り替えが必要になり、大掛かりな工事になってしまうケースが多いです。錆が進行し穴が空いてしまう前に、定期的な塗装メンテナンスを行いましょう。
塗装メンテナンスで得られるメリット
塗装メンテナンスで得られるメリットは次の通りです。
☑企業イメージの向上
☑建物に対する資産価値の維持
☑従業員のモチベーションアップ
企業イメージの向上
汚れや傷みが広がっている建物と、外観が綺麗な建物では、見た人に与える印象が大きく違ってきます。やはり、綺麗な外観をした建物には清潔感を感じるもの。従業員も、綺麗で清潔な環境で働きたいと考える方がほとんどでしょう。また、取引先に与える印象も、良いものになります。定期的な塗装メンテナンスによって建物の美観を整えることは、企業イメージの向上に繋がります。
建物に対する資産価値の維持
塗装メンテナンスを定期的に行うことで、建物を健全な状態に保てるため、老朽化による資産価値の低下を遅らせることができます。塗装メンテナンスを怠ったばかりに、大規模改修を行わなければならないとなれば、工場の休業や稼働停止の可能性も出てくるため、改修工事費の他にも、機会損失が起こることも十分に考えられます。工場や倉庫を貸し出したり売却するとなった場合にも、建物を健全な状態に保っていれば適正な価格で取引できるため、定期的なメンテナンス費用が掛かっても、長い目で見てプラスになるはずです。塗装メンテナンスは、建物の資産価値を下げないようにする上でも有効な方法であると言えます。
従業員のモチベーションアップ
前述した通り、汚れて傷んだ建物よりも、綺麗で清潔感のある建物で仕事をしたいと思うもの。建物が傷み、雨や風が隙間から侵入してしまうような建物では、集中して作業をすることもままならないはずです。明るく清潔な環境下では、建物を汚したくないといった心理が働き、自然と整理整頓がなされるため、作業効率のアップが期待できます。
まとめ
この記事では、工場・倉庫における塗装メンテナンスの重要性や塗装の適切なタイミング、劣化状態から判断する塗装メンテナンスのサイン、塗装メンテナンスを行うメリットなどを詳しく解説しました。塗装メンテナンスを定期的に行うことは、建物の劣化を遅らせ、把握することで、大規模な補修工事を避けることに繋がります。
特に、屋根や外壁の塗装が薄くなり、剥がれはじめたら要注意です。錆が出てしまうと再塗装に必要な工程が増えるため、工事期間が長くなる可能性があります。建物の外観を綺麗に保つことは、企業のイメージを良くするだけでなく、建物の価値の低下を防ぐとともに従業員のモチベーションアップにも繋がります。定期的に塗装メンテナンスを行い、トータルコストの削減を目指しましょう。
池本塗装は、職人直営の塗装専門店です。大阪八尾市を中心に、塗装・防水工事などを幅広く手掛けています。工場・倉庫の屋根は高所であるため、点検はプロに任せるのが安全です。もし、長期間点検を行っていないのであれば、お気軽に池本塗装にお問い合わせください。お待ちしております。