八尾市の塗装職人、池本塗装が教える知っておきたい屋根修理の豆知識

知っておきたい塗装の豆知識

「破風板」に塗装は必要?役割とメンテナンス方法について解説

この記事では「破風板」に塗装が必要なのか?について詳しく解説しています。

家を長持ちさせるためには、メンテナンスが不可欠です。特に、「破風板」は見落とされがちな部分ですが、そのメンテナンスは家全体の耐久性に大きな影響を与えます。

では、「破風板」を守るために塗装は必要なのでしょうか?結論を先に述べると、塗装はした方が良いです。破風板の材質によっては塗装が必要でないものが稀にありますが、主に破風板に使われることが多い材質は、塗装によってより防護性能が高まることは事実です。

この記事では、破風板の基本的な役割から、塗装の意義、メンテナンス方法まで詳しく解説していきます。特に、塗装という選択肢が何をもたらすのか、また、その他にどのようなメンテナンス方法があるのかについても深掘りします。

 

破風板の定義と基本構造

破風板とは、屋根の最上部に取り付けられる垂直な板またはパネルのことを指します。一般に、この要素は屋根と外壁との接続点に位置し、実用的な機能と視覚的な美しさの両方を提供します。破風板の主な目的は、雨水や風、害虫などの外部要素から建物内部を保護することです。この構造要素は通常、耐候性と耐久性に優れた素材で作られています。一般的な素材としては、金属、ビニール、木材などがあります。

基本構造としては、破風板は通常、下地材に固定され、シーリングやフラッシングと連携して機能します。また、破風板には通気口が設けられることが多く、これにより屋根裏部分の通気を確保しています。これが極めて重要なのは、屋根裏部分の適切な通気が建物のエネルギー効率と耐久性に直接寄与するからです。したがって、設計段階で破風板の仕様を正確に定めることが、長期的な建物の耐久性に影響を与える可能性があります。

破風板の主な機能と役割

破風板は建築デザイン、外観美を高め、耐久性を向上させる為に黙々と活躍してくれます。このシンプルながら効果的なコンポーネントは、屋根と外壁の接続部に取り付けられ、多彩な役割を果たします。第一に、破風板は水分侵入のリスクを軽減し、豪雨や積雪時においても、破風板は雨水や雪を効率的に排除し、水損や腐朽の原因を取り除きます。

また、建物の断熱性を向上させる役割も持ちます。熱損失を最小化することで、エネルギーコストを削減し、環境への影響も減らします。さらに、破風板は風圧に対する耐性も提供することで、風が建物に与えるダメージや損失を大幅に減らします。

結果的に多くのダメージや負荷がかかる破風板は、塗装や交換といった何らかの防護処置が必要な箇所といえます。

破風板の材質とその特性

破風板は多くの場合、以下のような材質で作られています。

  1. 木材:木材は、伝統的かつ環境に優しい破風板の選択肢です。特に西洋レッドシダーやヒノキは、その耐久性と防腐性によって高く評価されています。しかし、木材の破風板は定期的なメンテナンスが必須です。無垢材は時間とともに劣化し、変色や腐朽を起こす可能性があります。そのため、防水塗装や防腐処理が不可欠です。加えて、木製破風板は一般的に初期投資が高く、それがハードルとなる場合も少なくありません。
  2. 金属:金属製の破風板は耐久性と低メンテナンスが魅力です。アルミニウムやガルバリウム鋼は、軽量で錆びにくい素材として好評です。これらの金属は耐候性に優れ、長期間にわたって外観を保つことが可能です。ただし、金属は熱伝導率が高いため、断熱性には劣ります。また、価格も木材より一般的に高価なため、予算が限られている場合には選択肢が狭まる可能性があります。
  3. プラスチック:プラスチック製の破風板、特に塩ビ(PVC)は、低コストかつ低メンテナンスが求められる場合に適しています。プラスチックは水分や害虫に強く、耐候性にも優れています。しかし、紫外線に弱いため、長時間の露出による色褪せが問題となることがあります。環境負荷も考慮する必要があり、リサイクル性や生産過程の環境影響を評価することが重要です。

塗装が破風板に与える影響

家の美観と耐久性、これらが破風板塗装の二大目的です。まず、破風板は意外に目につきやすいこともあり、家の第一印象を決定づけます退色や剥がれた塗料は、見る者に老朽化や手入れの怠慢を印象づけます。高品質な塗料と適切な塗装技術を用いることで、美観は格段に向上し家全体の価値が高まります

次に、耐久性です。破風板は風雨や紫外線に常に晒されているため、優れた防水性と紫外線遮断性が求められます。特に、塗装は破風板本体を保護するための基本的な防護方法です。優れた塗料は、木材の腐食、金属の錆、そして壁材の剥がれを防ぎます。塗装が適切であれば、修繕費用も抑制できるため、経済的なメリットも無視できません。

そして、最新の塗料技術では、環境負荷の少ない水性塗料や、高い断熱性能を持つ塗料も登場しています。これにより、エネルギー効率を高めるという新たな側面も加わりました。

破風板に塗装をする際の注意点

破風板の塗装は一見簡単に見えますが、いくつかの注意点があります。

  1. 塗料選び:破風板に適した塗料を選ぶ際は、耐候性やUV保護、防カビ性が高いものをプライオリティとしてください。高品質のアクリル塗料やポリウレタン塗料が業界基準です。
  2. 天候: 塗装作業において最適な天候は晴天で、湿度が60%以下、気温が10–30℃の範囲内です。これらの条件が揃っていると、塗料の乾燥と密着が最適化されます。
  3. 下地処理: 適切な下地処理が不可欠です。まず、古い塗料や汚れをサンディングで除去。次に、プライマーを塗って塗料の密着を強化し、均一な仕上がりを確保します。

塗装の種類とその選び方

塗装には様々な種類があり、それぞれにメリットとデメリットが存在します。

高価な塗料が必ずしも良いという訳ではなく、材質や密着性を考慮し適切な塗料を選定することが、塗装の基本となります。

  1. 水性塗料: 水性塗料はVOC(揮発性有機化合物)の排出が少なく、環境負荷が低いという特長があります。乾燥時間が短く、後処理も簡単ですが、耐久性は一般的に油性塗料に劣ります。
  2. 油性塗料: 油性塗料は強固なフィルムを形成し、高い耐久性と耐摩耗性を誇ります。しかし、VOC排出が高く、換気が必須です。乾燥にも時間がかかります。
  3. ウレタン塗料:ウレタン塗料は耐久性と硬度が高く、高性能な保護フィルムを形成します。しかし、価格が高めで、施工には専門的な技術が要求されます。

付帯部塗装としての破風板塗装の位置づけ

付帯部とは建物全体の構造上で必要な機能を備えた設備のことです。分かり易い例でいえば家のベランダも外壁塗装工事では付帯部となります。

結論を先に述べると、それぞれの付帯部が大切な役割を持っており、その役割を長期に渡って維持するためには、外壁と同じく塗装で守る必要性があるということになります。

▷外壁塗装における付帯部とは?付帯部の役割と塗装の必要性について解説

破風板塗装の重要性

破風板も付帯部の一部であり、他の付帯部と同様に塗装のタイミングと方法が重要です。破風板が劣化していると、その影響で屋根や外壁にも悪影響を与える可能性があります。また、破風板は家の顔とも言える部分ですので、美観を維持する意味でも定期的な塗装が推奨されます。

破風板塗装の具体的なメンテナンス方法

定期的な点検が重要

破風板の塗装は一度行ったからといって永遠に持続するわけではありません。破風板は天候に左右されやすい場所にあるため、定期的な点検が不可欠です。季節の変わり目や大きな台風が過ぎた後など、タイミングを見計らって点検を行いましょう。

塗装のサイクルと選ぶべき塗料

一般的に破風板の塗装は、5〜10年に1回の頻度で行われることが多いです。ただし、使用する塗料や破風板の材質、気候条件によってこのサイクルは変わる可能性があります。例えば、耐久性の高いウレタン塗料を使用すれば、塗装のサイクルを長くすることができます。

DIYとプロによる塗装、その違いとは?

破風板の塗装は、DIYでも可能ですが、プロに依頼する方が確実です。DIYの場合、塗装の均一性が保てない、下地処理を十分に行えないなどのリスクがあり、高所での作業は転落の危険がつきまといます。プロに依頼すると、最適な塗料の選定から施工まで、一貫して高品質な仕上がりを期待できます。

まとめ

この記事を通じて、破風板塗装の必要性について多角的に考察してきました。破風板は家の美観と耐久性に直接影響する重要な部分であり、その塗装は定期的なメンテナンスとしてスキップできない工程です。特に、付帯部塗装として破風板のメンテナンスがどれほど重要であるかを理解することで、より良い選択ができるようになるでしょう。

塗料選びから施工まで、一貫した計画が大切

適切な塗料の選定、施工のタイミング、そしてプロフェッショナルによる施工かDIYかの選択など、破風板塗装には多くの要因が絡み合います。これらを一貫した計画の中で考慮することが、長持ちする破風板と美しい家の外観を実現する鍵です。

一度の金額は高く感じても、長期的・総合的に見れば最も効率的で経済的な補修コストに繋がるはずです。

今回の記事を見て、我が家の破風板は塗装する必要があると思われた方は、その他の部分も塗装が必要でないかを確かめてみましょう。

また、「池本塗装」では、外壁塗装工事における様々な疑問・お悩みに対応します。

何かお困りのことがあれば、お気軽にお声がけして頂ければと思います。また、ブログでも塗装に関する多彩な情報を発信していますので、そちらも是非チェックしてみて下さい。

この記事は私が監修しました

池本塗装代表:池本 竜也

池本塗装代表:池本 竜也

塗装職人歴15年、1級塗装技能士・2級施工管理技士取得。一級技能検定にて優秀賞受賞、塗装技能大会にて大阪府知事賞、大阪代表の塗装職人として全国大会出場など。安心した塗装をご提供できるように日々技術を磨いています。

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