八尾市の塗装職人、池本塗装が教える知っておきたい屋根修理の豆知識

知っておきたい塗装の豆知識

外壁塗装における付帯部とは?付帯部の役割と塗装の必要性について解説

今回の記事では、建築物の付帯部の役割について、そして付帯部を塗装する必要があるのかどうかについて解説しています。

付帯部とは建物全体の構造上で必要な機能を備えた設備のことです。分かり易い例でいえば家のベランダも外壁塗装工事では付帯部となります。

結論を先に述べると、それぞれの付帯部が大切な役割を持っており、その役割を長期に渡って維持するためには、外壁と同じく塗装で守る必要性があるということになります。

本文では、何故大切であるかを掘り下げて詳しく解説していきますので、是非ご覧ください。

付帯部とは?基本的な定義と構造の理解

付帯部の一般的な説明

外壁塗装工事には、「外壁本体」と「付帯部」の2つの部分があります。外壁本体は建物の主な面積を占める部分です。一方、付帯部とは、雨どい、シャッターボックス、ベランダの手すり、破風板、雨戸などの細かい部分や突出している部分を指します。これらの部分は外壁本体に比べてダメージを受けやすいため、塗装時の下地処理がとても重要です。外壁塗装工事では、これらの付帯部もしっかりとケアすることで、家全体の美観や耐久性を高めます。

主な部分と構造

多くの建物に共通する付帯部について見ていきましょう。

雨樋

雨樋とは、建物の外壁に取り付けられる水受けのことで、雨や雪解け水を受け流し、排水するための設備です。雨樋が機能しないことで、屋根や土間に水が流れて耐水すれば、劣化や雨漏りの原因となります。

サッシ

サッシとは、建物の窓やドアの枠部分を指し、外壁とガラスや扉をつなぐ役割を持つ部材です。サッシは、アルミやステンレスであれば塗装の必要がないことが多いですが、金属製であれば防錆力のある塗装が必要となります。

軒先

軒先とは、家の屋根の端が外壁よりも突き出した部分を指します。雨や日差しから建物を保護し、通気やデザインの要素としても機能します。

軒先は、外壁とは違う材質の場合もあり、その材質に適した塗料で塗分ける場合も多くあります。

ベランダ

ベランダ防水 トップコート

ベランダは外壁の付帯部分で、屋外に設けられた広がりの空間を指します。多くのマンションや一戸建てに見られ、通常、休憩や洗濯物干し等の用途で利用されます。

ベランダを支える骨組みには防錆塗料、土間には防水塗料を使用してその機能を維持する必要があります。

付帯部とは、家の外観や機能を形作る多岐にわたる部分であり、その重要性は建物全体の価値に直結しています。適切な設計と施工が求められる付帯部は、家屋全体の美観と機能性、そして耐久性を高める要素となっており、その理解は家のメンテナンスにおいても欠かせません。

付帯部の役割

構造の安定と機能性

窓枠やバルコニーなどの付帯部は、建物の構造的な安定性を支える役割も果たします。外壁の付帯部(窓周りや雨樋など)は、水の浸入や外部からのダメージが集中する部分です。この付帯部を適切に塗装し、防水・防腐の機能を強化することで、家全体の耐久性と快適性を長期間保つことができます。専門の塗装業者としては、適切な塗料選定と正確な塗装技術が不可欠です。外壁塗装は家の「盾」としての役割を果たし、快適な住まいをサポートします。

外観の美化と価値の向上

外壁の美化は、家全体の印象を大きく左右します。特に外壁の「付帯部」、つまり雨樋、サッシ、バルコニーなどの細部に注目が集まることが増えています。

これらの部分を適切に塗装することで、家の外観の質感が格段に向上し、耐久性や防水性もアップします。逆に、外壁がキレイな仕上がりでも、付帯部が錆びていたり、色褪せていれば全体の印象が悪くなってしまいます。

付帯部は、家の美観だけでなく構造的な安定性や機能性にも寄与する多岐に渡る役割を果たしています。これらの役割を十分に発揮するためには、定期的な点検と適切な塗装が欠かせません。付帯部の役割を理解し、適切なケアを行うことで、住まいの長寿命化と価値向上が期待できます。

塗装の必要性

外壁と一緒に付帯部を塗装するメリット

外壁塗装時に付帯部を同時に塗装することは、経済的・効率的に多くのメリットがあります。まず、一度の作業で全体を終えることができるため、工事の手間や日数が削減され、それに伴い工事費や長期の補修コストも節約できます。

また、外壁と付帯部の色や質感を統一することで、物全体の見た目が一貫性を持ち、美観が向上します。付帯部を後回しにすると、再度の工事費が発生し、トータルのコストが上昇するリスクがあります。

塗装による長寿命化の効果

塗装は、付帯部の寿命を延ばす役割も果たします。適切な塗装は、水分の浸透を防ぎ、腐食やカビの発生を抑制します。これにより、付帯部が持つ機能や美観が長く維持され、結果的に家全体の機能も高まります。

選ぶべき塗装材料と方法

付帯部の塗装には、専用の塗料と適切な塗装方法が求められます。耐候性に優れた塗料の選定や、専門家による正確な塗装作業が、付帯部の品質を長く保つために重要です。

付帯部は、塗装面積こそ少ないモノが多いのですが、塗装や下地処理には足場がなければ危険な作業となりますので、DIYなどと考えずに塗装業者に依頼するのが望ましいです。

鉄部のケレンの重要性

鉄部の塗装前の「ケレン作業」は非常に重要です。ケレンとは、錆や古い塗膜を取り除く作業のことを指します。鉄部に錆や不純物が残っていると、新しい塗料がしっかりと密着せず、早い段階で剥がれてしまう可能性が高まります。

これにより、再塗装の頻度が増え、長期的なコストが上昇してしまいます。賢明な初期投資として、ケレン作業をしっかりと行い、塗装の寿命を延ばすことで、経済的にも大きなメリットが得られます。

付帯部の塗装は、その保護と長寿命化に不可欠な工程です。未塗装の状態は、付帯部の劣化を早める可能性があるため、定期的な塗装やメンテナンスは欠かせません。専門家による施工や、適切な塗料の選定が、住まいの美観と価値を長期間にわたって保つための鍵となります。

▷外壁塗装で必要な「ケレン作業」とは?

適切な手順と注意点

付帯部塗装の準備

塗装を始める前に、これらの各準備作業により、塗料がしっかりと付着するようになります。

1:清掃:ブラシや高圧洗浄機を使用して、付帯部の汚れや古い塗膜を取り除きます。

2:下地処理:きずや穴を目止め材やシーラーで補修し、平滑な表面を作成します。

3:マスキング:塗料が隣接する部分に付かないよう、マスキングテープやシートで保護します。

塗料の選定

外壁付帯部の塗料選定は、耐久性や適用面の状態を考慮する重要なステップです。主に、サイディング、モルタル、木材などの基材に適した塗料を選びます。シリコン系やフッ素系の塗料は高耐久性を持ち、紫外線や雨風に強いため、長期的にコスト削減が期待できます。しかし、木部にはウレタン系や油性塗料が適しています。適切な塗料選定で、美観を長持ちさせるとともに、外壁の寿命を延ばす効果があります。

塗装の手順

塗装の準備で説明した下地処理と養生作業が完了すれば、以下の手順で塗装を施工していきます。

1:プライマー塗布: 下地材への密着を高めるため、プライマー(下塗り材)を適切に塗布します。

2:中塗り: 塗膜の厚みを確保するため、中塗り塗料を均一に塗ります。

3:上塗り: 色の均一性と耐久性を高めるため、最終仕上げとして上塗り塗料を施します。

塗装後のメンテナンス

外壁付帯部の塗装後のメンテナンスは非常に重要です。塗装後、定期的なチェックを行うことで、早期の劣化や剥がれを防ぐことができます。特にシーリング材や止水材の劣化は雨漏りの原因となりますので、半年に一度は目視確認を行いましょう。また、付着した汚れは、水性洗浄剤を使って優しく拭き取ることがおすすめです。汚れが放置されると、塗膜にダメージを与え、寿命を縮める要因となります。

付帯部の塗装は、適切な手順と注意点を把握することで、最良の結果が得られます。準備から適切な塗料の選定、プロの利用、そして塗装後のケアまで、各段階での慎重な計画と実施が、家の美観と価値を長期にわたって保つための鍵となります。

予算と信頼性のバランス

具体的な数字を挙げると、外壁付帯部の塗装は、「1m²あたり2,500円〜4,000円の範囲が相場となっています。ただし、使用する塗料の種類や施工業者の技術レベル、物件の状況などによって、この価格は変動します。また、複雑な形状の付帯部や特殊な材料が必要な場合は、さらにコストが上乗せされることがあります。

外壁塗装を検討する際は、付帯部のコストも忘れずに確認することが大切です。事前に複数の業者から見積もりを取ることで、適切な価格を把握することができます。

まとめ

本稿では、建築物の付帯部とその役割、塗装の必要性について詳しく解説しました。付帯部は家の構造や機能を保持する重要な部分であり、その劣化は家全体の価値に影響します。塗装は付帯部の保護と長寿命化に役立ち、定期的なメンテナンスは必要不可欠です。

そして、塗装する前には下地処理(ケレン)を入念に行うことが大切であり、その後に適切な塗料の選定と塗装を施工することが、長期に付帯部を守る結果に繋がるという内容でした。

また、単に色を塗って見た目がキレイであれば良しということではなく、意外に必要な知識やスキルが多くあり、施工の際はプロの業者に頼むのがおすすめということでした。

池本塗装では、付帯部の補修・塗装はもちろん、外壁塗装工事における様々な疑問や悩みに対して対応致しますので、お気軽にお尋ねください。

この記事は私が監修しました

池本塗装代表:池本 竜也

池本塗装代表:池本 竜也

塗装職人歴15年、1級塗装技能士・2級施工管理技士取得。一級技能検定にて優秀賞受賞、塗装技能大会にて大阪府知事賞、大阪代表の塗装職人として全国大会出場など。安心した塗装をご提供できるように日々技術を磨いています。

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