八尾市の塗装職人、池本塗装が教える知っておきたい屋根修理の豆知識

知っておきたい塗装の豆知識

ベランダ防水塗装の必要性について解説!メンテナンス方法や劣化症状など

ベランダ防水塗装

外壁や屋根と同じように、住まいの耐久性を左右する大切な部分が「ベランダの防水」です。しかしながら、外から見える塗装面とは違い、ベランダの防水層は普段あまり意識されない場所かもしれません。

特に大阪のように、梅雨や台風が多く、夏は強い紫外線にさらされる地域では、防水層の劣化が早まる傾向があります。この記事では、ベランダ防水塗装の重要性や、劣化のサイン、適切なメンテナンス方法まで詳しく解説します。

なぜベランダに防水塗装が必要なのか

八尾市にて行ったベランダFRP防水トップコート 塗装の様子

ベランダの役割と構造

ベランダは、屋外に面した開放的なスペースでありながら、その多くは下に部屋がある構造となっています。つまり、単なる屋外空間ではなく、「屋根」としての役割も兼ねているのです。そのため、雨水や湿気から下階を守るための防水処理が不可欠です。

多くのベランダでは、コンクリートやモルタルが床材として使用されていますが、これらの素材にはそもそも防水性がありません。そのままでは水を吸い込みやすく、ひび割れや浸水の原因になります。そこで、防水塗装や防水シートによって表面を保護し、水が内部に染み込まないようバリアを張る施工が必要となるのです。

劣化するとどうなる?

防水塗装には耐用年数があります。使用されている塗料や防水材の種類、施工状況にもよりますが、一般的に5年~10年程度でメンテナンスが必要になります。

もしこの防水層が劣化して放置されると、次のようなトラブルが発生します。

床面のひび割れから水が染み込む
・内部の下地材(合板や断熱材など)が腐食する
・下階の天井や壁に雨染み・カビが発生する
・鉄筋コンクリートの場合は、内部の鉄筋が錆びて強度が低下する

こうした症状は、放置すればするほど修繕範囲が広がり、補修費用が高額になる原因にもなります。初期の段階であれば再塗装だけで済むところ、放置してしまうと全面張り替えや大規模改修が必要になることもあります。

大阪で特に注意すべき気象条件

大阪は、温暖な気候の一方で、梅雨・台風・強い日差しといった、防水層にとって厳しい自然条件にさらされる地域です。

梅雨(6月~7月)には長期間の湿気にさらされ、防水層が常に水分を含むような状態になり、膨れや浮きの原因となります。

台風シーズン(8月~9月)には激しい雨風が吹きつけ、劣化した部分から一気に雨水が浸入するリスクが高まります。

夏場(7月~8月)には35℃を超える日も多く、紫外線によって防水塗膜が硬化・ひび割れを起こすこともあります。

これらの気象条件を考慮すると、防水塗装の点検や再施工は、早め早めの対応が肝心です。見た目に異常がなくても、内部では劣化が進行しているケースも少なくありません。

防水塗装の劣化サインとは?

・小さなひび割れ(ヘアクラック)
・表面の色あせや艶引け
・水たまりが残る(排水不良)
・表面が膨れている、剥がれている
・藻や苔の発生
・下階の天井にシミが見える

これらの症状が見られた場合、目に見えない部分で劣化が進んでいることが多いため、早めの点検が必要です。

ベランダ防水塗装の種類と特徴

ベランダ防水にはいくつかの施工方法があり、それぞれの特性に応じて適材適所で使い分けることが重要です。ここでは、住宅のベランダで主に使われる代表的な防水工法について詳しく解説します。

ウレタン防水

ウレタン防水は、液状のウレタン樹脂をローラーや刷毛で塗り重ねていくことで、継ぎ目のない防水層を形成する工法です。塗膜が乾燥するとゴム状の柔軟な膜になり、建物の揺れや伸縮にも追従しやすいため、木造住宅のベランダや狭小スペースで特に多く採用されています

耐用年数:約10〜13年(適切なトップコートの塗り替えで延命可能)

メリット

・複雑な形状や排水溝周辺などにも対応しやすい
・既存防水の上から施工できる「重ね塗り」が可能
・比較的費用が安価で、戸建住宅の標準的な選択肢

デメリット

・職人の施工技術に品質が左右されやすい
・紫外線に弱く、トップコートの定期塗り替えが必要(目安:5年程度)

FRP防水(繊維強化プラスチック)

FRP防水は、ガラス繊維マットに液状のポリエステル樹脂を含浸させて硬化させる防水工法で、非常に強固な防水層を形成します。耐摩耗性にも優れており、人の出入りや荷物の移動が頻繁なベランダやバルコニーに最適とされています。

耐用年数:約12〜15年

メリット

・硬くて丈夫な防水層が形成され、歩行にも強い
・施工後すぐに硬化するため、短工期で済む
・見た目が美しく、フラットな仕上がりが可能

デメリット

・柔軟性が低く、下地の動きに追従しにくい(地震や揺れでひび割れることも)
・防水層の上に施すトップコートの塗り替えが数年ごとに必要
・他の防水よりやや費用が高め

シート防水(塩ビシート・ゴムシート)

シート防水は、防水性能を持つシートを接着剤や熱で貼り付けて施工する工法です。戸建住宅のベランダに使われることは少ないですが、ごく一部のケースで塩ビシートなどを採用する例も見られます

耐用年数:10〜15年(製品と施工方法による)

メリット

・工場製品なので品質が安定している
・紫外線や熱に強く、耐久性に優れている

デメリット

・接着不良や施工不備があると剥がれや浮きが生じやすい
・ベランダのような狭小部位には施工が難しい場合がある
・複雑な形状の場所ではフィットしにくく不向き

どの防水が最適かはベランダの構造や使用頻度で異なる

防水塗装は、単純に「高耐久=正解」ではありません。たとえば、小さなベランダで出入りが少ないならウレタン防水で十分機能しますし、毎日洗濯物を干すような頻度が高い場所ならFRP防水の方が安心です。

池本塗装では、お客様の暮らし方やベランダの状態に合わせて、最適な防水工法をご提案しています。大阪の気候や地域事情にも精通した職人が、将来を見据えた防水対策を丁寧にご案内いたします。

防水塗装のメンテナンスサイクル

ベランダの防水性能を長期間維持するためには、防水施工後の定期的なメンテナンスが欠かせません。特に大阪のように梅雨や台風、強い日差しにさらされる地域では、想定以上に防水層がダメージを受けていることもあります。ここでは、具体的なメンテナンスのポイントをご紹介します。

トップコートの再塗装

防水塗装において、防水層の上に塗られている「トップコート」は、紫外線・摩耗・雨水といった外的要因から防水層を守る“保護膜”の役割を担っています。見た目には透明または半透明の塗膜ですが、このトップコートが剥がれてしまうと、防水層が直接ダメージを受けて劣化が加速してしまいます。

理想的な再塗装のタイミング:施工から約5年ごと
劣化のサイン:表面の光沢がなくなってきた、色が薄くなった、粉を吹いたような質感になった など

特にFRP防水では、トップコートが剥がれるとすぐに防水性能が低下し、ひび割れや漏水リスクが高まります。トップコートの塗り替えは比較的安価で短工期なので、劣化が軽度なうちの対処が費用的にも有利です。

部分補修と全体補修の見極め

防水層の劣化が進行すると、一部補修では対応できない状態になることもあります。しかし、すべての劣化が一気に進むわけではないため、症状に応じた対応が大切です。

部分補修が適しているケース

・表面のひび割れが小規模
・ドレン(排水溝)周りの浮きやシワ
・トップコートの摩耗や剥がれのみ

全体補修が必要なケース

・複数箇所で下地まで傷んでいる
・雨漏りが発生している
・歩行や荷重によって防水層自体が破れている

補修の判断には、表面的なひび割れの深さや範囲、防水層の厚みの残存具合など専門的なチェックが必要です。池本塗装では、無料診断で現状を把握したうえで、「本当に必要な補修だけ」をご提案しています。

自己チェックのポイント

プロによる点検を定期的に受けることが理想ですが、日常的にはご自身で月に1回程度のセルフチェックを行うことでも、劣化の兆候に早めに気づけます。

以下のようなサインがないか、雨上がりなどに確認してみましょう。

・水たまりができている(排水がうまくいっていない、傾斜が失われている可能性あり)
・表面にひび割れや剥がれがある(防水層やトップコートの劣化サイン)
・苔や藻が繁殖している(通気性・排水性が悪くなっているサイン。放置すると滑りやすく危険)
・足元に柔らかい感触がある(下地が腐食・浮いている可能性あり)

これらの兆候を見つけた場合は、早めに業者に相談することが最もコストを抑える対策になります。

実際にあったトラブルと放置のリスク

池本塗装に実際に寄せられた相談事例の中には、10年以上ベランダの防水を放置していたことで、雨漏りにより室内クロスが剥がれ、修繕費が大幅に膨らんでしまったケースもありました。

放置はトラブルを深刻化させるだけでなく、補修範囲の拡大や費用増につながるため、早期の対応が肝心です。

池本塗装の防水塗装対応について

池本塗装では、ベランダの状態に応じて最適な防水工法をご提案しています。現地調査から施工、アフター点検まで自社職人が一貫対応。ウレタン・FRPのどちらにも対応可能で、トップコートの再塗装のみといったご依頼にも柔軟に対応しています。

また、八尾市を中心に大阪府全域で数多くの実績があり、地域特有の気候や住宅環境に基づいたご提案が可能です。

よくある質問(Q&A)

Q1:防水工事中はベランダに出られますか?

→ 塗料が乾くまで立ち入りできません。1〜3日間は使用制限があります。

Q2:マンションでもお願いできますか?

→ 管理組合の許可があれば対応可能です。個人宅同様に丁寧に対応します。

Q3:臭いや音は気になりますか?

→ 一部の材料はにおいがありますが、換気や養生をしっかり行います。

Q4:見積もりだけでも大丈夫ですか?

→ はい、無料で現地調査・お見積もり対応いたします。

まとめ

ベランダの防水塗装は、住まいを守るために欠かせないメンテナンスです。特に大阪のように気候の影響を受けやすい地域では、定期的なチェックと適切な工事が建物全体の寿命に直結します

池本塗装では、経験豊富な職人が現地をしっかり調査し、お客様の住まいに最適な防水プランをご提案。無理な営業は一切なく、わかりやすい説明と丁寧な施工をお約束します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事は私が監修しました

池本塗装代表:池本 竜也

池本塗装代表:池本 竜也

塗装職人歴15年、1級塗装技能士・2級施工管理技士取得。一級技能検定にて優秀賞受賞、塗装技能大会にて大阪府知事賞、大阪代表の塗装職人として全国大会出場など。安心した塗装をご提供できるように日々技術を磨いています。

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