八尾市の塗装職人、池本塗装が教える知っておきたい屋根修理の豆知識

知っておきたい塗装の豆知識

塗装工事における塗料の選び方について解説

塗装工事を依頼するにあたり、どのような塗料があるのか調べると実に多くの塗料があることに気が付くのではないでしょうか。それぞれの塗料は、特徴や長所・短所が異なるため、最適な塗料選びにはどのような特徴があるのかを知ることが大切です。

この記事では、塗装工事に使用される塗料の種類や特徴、水性塗料・油性塗料、1液型塗料・2液型塗料の違いなどを解説します。塗装工事を検討している方や、塗料の選び方について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

塗装工事に使用される塗料の種類と特徴

塗料の特徴を知ることは、最適な塗料選びに繋がります。塗料の種類・特徴は次の通りです。

・アクリル塗料
・ウレタン塗料
・シリコン塗料
・ラジカル制御型塗料
・フッ素塗料
・無機塗料

アクリル塗料

アクリル塗料は、主成分にアクリル合成樹脂を使用した塗料です。低価格で発色が良く、扱いやすいといったメリットがあり、数十年前には主流の塗料でした。反面、耐久性が低く、塗り替えが必要になるサイクルが短いため、現在ではほとんど使用されなくなりました。取り壊しの予定がある住宅や、引っ越しの予定がある住宅など、あまりコストを掛けずに塗り替えをしたい場合には、アクリル塗料をおすすめします。

ウレタン塗料

ウレタン塗料は、主成分にウレタン樹脂を使用した塗料です。ウレタン特有の強い光沢を持ち、塗装表面は艶のある仕上がりになります。加えて、柔軟で密着性が良いため、木材から塩ビ、金属までさまざまな材質に使用できる特徴があります。次に解説するシリコン塗料が発売する以前は主流の塗料でした。シリコン塗料と比べて耐久性が低く、さほど価格が変わらないため、現在では使用されることは少なくなりましたが、雨樋や手すりなど、曲線の多い付帯部分には現在でも使用されることがあります。

シリコン塗料

シリコン塗料は、主成分のシリコン樹脂にアクリルを混ぜたものを使用した塗料です。価格と耐久性のバランスがよく、現在主流の塗料の一つです。低汚染性で汚れにくく、強固な塗膜を持ち、光沢が長持ちします。また、カラーバリエーションが豊富にあることも特徴の一つです。反面、追従性が低く塗膜が硬いため、劣化するとひび割れしやすいといった特徴があります。シリコン塗料は商品数が多く、中にはシリコン含有量が低い商品もあり、耐用年数に差があるため選択時に注意が必要です。

ラジカル制御型塗料

ラジカルとは、塗料に染色する際に使用する酸化チタン(白色顔料)に、紫外線が当たることで発生するエネルギーのことで、塗装膜を劣化させる因子になるものです。劣化の因子であるラジカルを閉じ込めるためのバリアー層を持つ酸化チタンをラジカル制御型チタンといい、これを使用した劣化に強い塗料がラジカル制御型塗料です。シリコン塗料との価格差が少なく、耐用年数も長いため、最もコストパフォーマンスに優れる塗料とも言われており、シリコン塗料と同じく現在主流の塗料の一つです。変退色に強く、チョーキングしにくい特徴があります。

フッ素塗料

フッ素塗料は、フッ化カルシウムが主成分の天然鉱石である蛍石を主原料にした塗料です。高価ですが、非常に高い耐久性、耐候性を持ち、頻繁に塗り替えができない高層ビルやタワーマンション、陸橋や東京スカイツリーなどの大型建造物にも使用されています。フライパンなどに使用されるテフロン加工も、代表的なフッ素樹脂コーティングの一つです。フッ素塗料は高価なため、一般住宅では屋根などの一部にのみ使用するケースもあります。

無機塗料

無機塗料は、鉱石やガラスなどの無機物質を主原料にした塗料です。非常に高い結合力を持つため、紫外線の影響を受けづらく、長期間に渡って性能を維持します。住宅に使用される一般的な塗料の中で、最も長い耐用年数と最も高い耐久性を持つ特徴があります。短所としては、非常に硬いため追従性が乏しくひび割れしやすいことや、価格が非常に高価であることが挙げられます。塗装メンテナンスの周期を最も長くできるため、メンテナンスに煩わしさを感じる方や、外観を長期にわたって綺麗な状態に保ちたい方におすすめです。

それぞれの塗料の耐用年数

塗料の種類 耐用年数
アクリル塗料 5~8年
ウレタン塗料 7~10年
シリコン塗料 10~15年
ラジカル制御型塗料 12~15年
フッ素塗料 15~20年
無機塗料 18~25年

水性塗料と油性塗料の違い

塗料缶の画像

塗料には水性塗料と油性塗料があり、特徴や主な使用箇所が異なります。2つの違いは次の通りです。

✅水性塗料

水性塗料は水道水で希釈できる塗料で、外壁塗装に使用されるケースが多いです。水性と言っても、乾燥してしまえば水で流れ出すことはないため安心してください。ひと昔前までは油性塗料と比べて耐久性に課題がありましたが、近年では研究開発が進み耐久性が向上しました。水性塗料のメリットはシンナー臭が少なく、VOC(揮発性有機化合物)の排出が少ないため、小さい子供やペットに優しいことが挙げられます。シックハウス症候群の原因の一つとされるホルムアルデヒドはVOCの一種として知られています。

✅油性塗料

油性塗料は、シンナーなどの有機溶剤で希釈する塗料です。密着性が良く耐久性に優れることから、表面が滑らかな物や屋根といった耐久性が求められる部分への塗装に適しています。水性塗料とは反対にシンナー臭が強いため、屋外で使用されることが多く室内の塗装にはあまり向いていません。室内で使用したい場合は、シンナー臭を抑えた弱溶剤タイプを選ぶのがおすすめです。

1液型塗料と2液型塗料の違い

塗料を調べていくと、水性塗料・油性塗料の他に、1液型塗料・2液型塗料といった表示を目にする機会があるかと思います。1液型塗料・2液型塗料の違いは次の通りです。

2液型塗料

塗料と塗料を硬化させるための液体(硬化剤)が別々に分けられているものです。使用時には、塗料に硬化剤を混ぜて使用するため、1液型塗料に比べて手間がかかりますが、その分強力な塗膜を形成します。さまざまな素材に使用できるメリットがありますが、硬化剤を混ぜると硬化反応が始まるため、その日のうちに使い切る必要があります。

1液型塗料

塗料にあらかじめ硬化剤が混ぜられているものです。2液型のように混ぜ合わせる手間はいりませんが、塗膜は2液型ほど強固ではありません。また、その日のうちに使い切る必要がなく、翌日になっても余った塗料を使用できる特徴があります。2液型より後に開発されたもので、作業効率のアップや硬化剤との混合率を一定に保つことで、施工品質の均一化を目的にしたものでもあります。

結局どの塗料を選べばいいのか

現在、外壁塗装に最も多く使用されている主流の塗料は、シリコン塗料とラジカル制御型塗料です。この2つの塗料は、耐用年数と価格のバランスが程よく、コストパフォーマンスに優れた特徴があるため、選ばれる機会が多くなっています。塗料選びに迷って決められない場合には、このどちらかを選べばまず間違いないと言えます。

外壁塗装・屋根塗装をお得に行う方法

外壁塗装と屋根塗装は一緒に行うのがお得です。外壁塗装・屋根塗装には、安全性と施工品質確保のために足場を組んで行うのが一般的ですが、外壁と屋根を時期をずらして別々に塗装する場合、それぞれに足場の設置費用が掛かります。外壁塗装と屋根塗装を一緒に行うことで、足場の設置費用は1回で済むため、1回分の足場費用を節約できます。

まとめ

この記事では、塗装工事に使用される塗料の種類や特徴、水性塗料・油性塗料、1液型塗料・2液型塗料の違いなどを解説しました。さまざまな種類の塗料を解説しましたが、現在では耐久性の面からアクリル・ウレタン塗料はあまり使われなくなっています。シリコン・ラジカル制御型塗料は耐久性と価格のバランスが良いため、現在の塗装工事の主流になっており、塗料選びに迷った場合はこの2つがおすすめです。フッ素・無機塗料は高価ですが、耐久性が非常に高く長期にわたって性能を維持できる特徴があるため、予算に余裕があり、定期的な塗装メンテナンスに煩わしさを感じる方におすすめです。

水性塗料・油性塗料、1液型・2液型などのこだわりがなければ、塗装業者の方で最適な物を選んでくれるため任せてしまって問題ありません。塗料選びで最も重要なポイントは、耐用年数と価格のバランスを考え、長期的な視点でコストパフォーマンスを考慮することです。最適な塗料を選んで、外壁や屋根を劣化から守りましょう。

職人直営の塗装専門店、池本塗装は大阪八尾市を中心に数多くの塗装を手掛けています。外壁塗装や屋根塗装での塗装選びに迷った際は、ぜひ池本塗装にご相談ください。豊富な施工経験に基づき、お客様の住宅に最適な塗料をご提案いたします。

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この記事は私が監修しました

池本塗装代表:池本 竜也

池本塗装代表:池本 竜也

塗装職人歴15年、1級塗装技能士・2級施工管理技士取得。一級技能検定にて優秀賞受賞、塗装技能大会にて大阪府知事賞、大阪代表の塗装職人として全国大会出場など。安心した塗装をご提供できるように日々技術を磨いています。

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